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こんにちは、翁(@okinalog)です~。
今回はオリオラスジャパンより6月13日新発売となるNiPO「A100」を事前に貸し出してもらったので先行レビューしていく。

スマホの音質を本格的なハイグレード音楽再生機級に向上させる‟スマホと組み合わせる”ことに特化したハイエンドDAP/AMPとなっている。
いままでドングルDACをスマホでMagSafeを活用したツールを使って装着するっていうのは見たことがあるけど、本機は本体がMagSafeに対応していてスマホに直で装着することができる仕様となっている。
もうそれだけで持ち歩き面では非常に期待できるんだけど、A100の魅力は音質面。
これまで数々のイヤホンを聴いてきた翁でも完全に脱帽の圧倒的高音質。
「スマホの音って、ほんとはこんなに高音質だったんだ…!」と驚きを隠せなくなるほど音がよくなる。
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ネオジャパンデスクセットアッパー
翁(おきな)
オッキーナ
ガジェットが好きな36歳/ ブロガー歴7年/ レビュー数330品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数5,100人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
この記事は、メーカーからの提供品を基に敬意を持って忖度なし正直に実機レビューしていきます。調べもの以外の記事製作には一切AIは使わず、また、メーカーとの金銭のやりとりや記事内容への指示も一切受けておりません。
NiPO A100について
NiPOというブランドは、2019年に設立された中国のオーディオメーカーで、世界的音響製品設計に携わった創業者によってできたブランドとのこと。
現時点ではいくつかの製品を発表していて、過去発表分DAP「N1」「N2」はいずれも市場ではかなりの高評価を受けてる製品らしく、独自の全分離アーキテクチャや設計を取り入れ音質劣化を抑える技術に卓越しているようだ。

で、今回発表となったA100はフラッグシップモデルN2で採用したアーキテクチャを一部採用し0.001%レベルの高精度信号変換を実現。位相歪率0.00015%以下という数値で微細音を忠実に再現。
内部クロックやアンプなどデジタルアナログ含む9系統に独立電力供給を行う回路設計を導入することで、広い帯域において干渉を回避して音場の明瞭かや定位の精度向上を図っている。


また、最小0.22Ωの超低出力インピーダンスにより純粋な信号伝送を実現。低インピーダンスのイヤホンでもノイズの少ない極上サウンドを追究しているほか、4.4mmバランス接続時でも最大525mWを出力可能なため高インピーダンスなイヤホンやヘッドホンにも対応する。
さらにはUSBアイソレーション、信号で自他リング波形整形チップ、超低位相雑音クロックなどを搭載することでスマホとの組みあわせに最適化。
MagSafeを搭載することでスマホ背面にピッタリと装着しユーザビリティを高める。
そのほか、3900mAhのバッテリーを内蔵していることも注目だ。
スマホからの電力を必要とせず独自で電源供給することでより透明感と滑かなサウンドを実現している。
要するに、
- 徹底的にノイズ除去
- スマホからの音信号精度を最大化
- MagSafe対応で使いやすく
- 独立バッテリーでより滑らかで明瞭なサウンド
といった具合でとにかくこだわりを感じるスペックとなっている。
また、カラーはブルー、オレンジ、ブラックの3色展開となっている。
本体価格は55,000円。現時点e☆イヤホンにて予約受付中だ。
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スペック

DACチップセット:ES9039Q2M
AMP:SGM8262
サイズ:94.5×61×10.8mm
重量:116g
連続再生時間:(シングルエンド)約13時間、(バランス)約9時間
充電時間:2.5時間(PD非対応)
販売価格:
パッケージ

MagSafe化プレートとiPhoneでも使えるようLightningケーブルが付属している。
実際の使用感レビュー
デザインとサイズ感

こちらがA100本体。




ゴールドにレザーフェイスという高級感溢れるビジュアルはけっこう好き嫌いが分かれるかもしれない。
このデザインにした理由を販売サイドに聞いたところ、中国のユーザーからの多数の投票で選ばれたカラーらしく、あちらでは風水文化の観点から“特別”や“高貴”“繁栄”という意味合いで親しまれている金色が選ばれたらしい。

そう言われると確かに単色よりは高級感があるように見えるし、表面にレーザーによる細かなテクスチャ加工が施されていることで安っぽくは視えない。
目を引くフルグレインレザーのシボ感がオシャレだし、実際ハイブランドでもよく利用されている素材とのことで、発熱による動作安定検査もクリアしているらしい。

実際本体も116gずっしりとしているから手にした質感は優越感にすら浸れる気がしてきた。
というか金運が上がりそう。
また、肝心のMagSafeだけどスマホにかなり強力に吸い付く。
これ重要。
ぶん回してもぜんっぜん落ちないズレない。

N52のNdFeB強力磁石を採用していて2KHfを超える吸引力だって。
内部で干渉しないよう専用シールドで回路から完全に分離しているってところは同社のものづくりへの徹底的なこだわりを感じる。
使い方

A100は複雑な操作は特になく簡単に使える。
基本的には電源をオンにしてスマホを繋いで音楽を再生するだけだ。

- 電源ボタン:2秒間長押しで電源オンオフ切り替え、(充電時)ダブルプッシュで充電開始
- +ボタン:音量を上げる
- -ボタン:音量を下げる
- Gボタン:長押しでゲイン切替、短押しで音質フィルター切替
少し特殊なのは、充電方法と音質フィルター切替の2点。

A100はType-C端子から充電を行うんだけど、ケーブルを挿して電源ボタンをダブルプッシュする必要がある。ただケーブルを挿すだけでは充電されないから注意だ。
また、スマホ接続時はダブルプッシュしてはいけないみたいなのでそこも注意だ。

A100は音質フィルターも8種類内蔵している。ゲインボタンを短押しで【Min Phase→LP Apodiz→LP Fast→LP SlowLR→LP Slow→MP Fast→MP Slow→Min Phase LD】の順で切り替わる。※ダブルプッシュで初期状態に戻る
1つ気になったのは、現状の音量が分からないこと。
音質フィルターが今何をチョイスしているかも分からないから毎回初期状態に戻したりと割と面倒くさい。
ミニディスプレイか専用アプリがあればよかったなと。
音質
A100、透明感と低歪み具合半端ない。
ほんとにスマホの音かコレ…。
さいしょの1曲目からとんでもないクリアーさと明瞭サウンドで耳を清めてくれる。
言うならはじめてドルビーアトモス対応のスピーカーの音を聴いたときくらいの衝撃。はじめてフルHDモニターから4Kモニターに切り替えたときのような感動。
A100製作サイドが最も注力したという“干渉ノイズの影響を受けないピュアなサウンド”ってのがコレかとすぐに実感できるほどに透明度と高い高解像なサウンドだ。
「色付けのない音」の極み。
下手に迫力は増してないから長時間聴いてもまったく疲れないし、逆にずっともっと聴いていたい音。

しかもどれだけ音量を上げても明瞭さや解像感が落ちないのが驚く。
SGMicro社製ヘッドホンアンプSGM8262を採用することで低インピーダンスイヤホンでも低ノイズ高出力スイングを維持する特性があるんだって。
今回いろいろなイヤホンで視聴をしたけど、そのどれもが一貫して明瞭で高解像になり、でもそれぞれの個体の特徴をしっかり味わえた。めちゃめちゃ楽しい。
【視聴イヤホン】
EPZ Q1Pro、Kiwi Ears Septet、TRI I3 MK3、LIFEEAR Duo、TINHIFI T7、Final E500etc

楽曲のジャンルなんて関係ない。全ジャンル、男性女性問わず卓越した分離感と立体感がいままで聴いてきたスマホのサウンドとは違う。
ただ、強いて言うなら男性よりも女性ボーカルのほうが透明度が目立って清らかさが心地よかった。
あとASMRもめっちゃ透明感活かせてて気持ちよかった。
発熱

A100は割と発熱する。
1時間程度の駆動でも本体が熱を持つ。といっても40度前後くらいで本体に影響を及ぼすほどではないと思う。
ただ、夏に外で利用することを考えるとスマホ自体も熱を持つだろうし、そうなると少々不安ではある。
DC-Eliteとの比較
ここまで音がいいとDC-Eliteとの比較は不可避。
DC-EliteもA100同様スマホと接続しスマホ音質を向上させるDAC/AMPだけど、音質傾向は両者でまったく異なる。

音質面では、DC-Eliteは楽曲全体のスケールを最大化し、硬く力づよさと繊細さを持った躍動感のあるサウンド傾向なのに対し、A100は線が細くナチュラルに緻密な音を放つ。
DC-Eliteは低音・中音・高音とそれぞれがしっかり拡張強化されていてメリハリがある感じ、A100は強化するわけではなく鮮度を上げ、より磨きをかけ研ぎ澄まされたような音質。
「しっかり味付けされた料理」と「素材のうま味を引き出す調理をされた料理」のように違う。
だから狙っているターゲットとすみ分けが違うといえば違う。

ただ、DC-EliteかA100どちらか1つしか無人島に持っていけないとすれば翁はA100を取る。
- 長時間聴いていてまったく疲れない
- ピュアサウンドだからさまざまなイヤホンの真価を聴くことができる
- 持ち歩く際に邪魔にならない
- スマホのバッテリーの減りが少ない
イヤホンをレビューするのにピュアサウンドであるほうが基準として指標にしやすいからってのが大きい。
ただ、唯一気になるのはやっぱり発熱問題。
さっきも書いたようにA100は長時間駆動させていると少々発熱が激しい。
大してDC-Eliteはまったくといっていいほど発熱しないからそこが分岐点だ。
まとめ

メリット
- ハイブランドでも使われる天然シボのあるレザー
- 3.5mmと4.4mm両対応
- 明瞭で透明感のあるサウンド
- スマホとイヤホン本来の音を楽しめる
- MagSafe磁力が実用レベル
デメリット
- 多少の発熱がある
- 現時点の音量が分からない
操作性の面で気になる点はあるにはあるけど、それを度返しする音質なのがNiPOの魅力だ。
結論、NiPO A100は以下のような人におすすめだ。
- スマホのサウンドを本格DAC級の圧倒的高音質にして持ち歩きたい人
- 色付けのないピュアサウンドを体感したい人
- いろいろなイヤホンを気分で使い分ける人
- 邪魔にならないDACを探している人
色付けのある音質を求めるならA100は違うけど、純粋に単純に超高音質を求めるという人は一聴の価値があるDAC。
使い勝手の面でもMagSafe対応だから私生活にも導入しやすいのが利点だ。
正直NiPOというブランドをまったく知らなかったんだけど、A100で一気にファンになってしまった。
よくもここまでスマホの音質を至高にしてくれるな。
ぜひ据え置きDACも発売してほしい。
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