DUNU DN242レビュー|8ドライバーの力を「バランス」に全振りした5万円帯の完成形

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この記事の著者

デスクセットアッパー

翁(おきな)

オッキーナ

プロフィール

ガジェットが好きな38歳/ ブロガー歴8年/ レビュー数390品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数8,200人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ

今回レビューするDUNU DN242は、2DD+4BA+2マイクロプラナーの8ドライバー構成という、いかにも「全部乗せ」な仕様のインイヤーモニター。

フェイスプレートのデザインとスペックだけ見れば派手なサウンドをイメージするけど、実際は逆の印象だった。

派手さじゃなくて、バランス。安定感。しかも「全部詰め込んだ上で破綻しない」という、5万円クラスならではの完成形に到達している1本だ。

ということで、TOPPING DX5II×4.4mmバランス接続でデスクで使い込んだ感想をレビューしていく。

商品提供:HiFiGo

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DUNU DN242の特徴

DN242の特徴は以下のとおり。

  • 2DD+4BA+2マイクロプラナーの8ドライバー構成:10mm+8mmのデュアルダイナミックが低域、4基のBAが中域、2基のマイクロプラナーが超高域を担当。5ウェイクロスオーバーで各帯域を分離制御
  • 「派手さ」よりも「安定感」に振ったチューニング:8ドライバーの情報量を解像感や音場の広さに使うんじゃあなくて、音量を上げても破綻しないバランスに振っている。DN242の核の部分
  • 3Dプリントレジン製の軽量シェル:片側6gの軽量設計で、8ドライバー搭載とは思えない収まりの良さ。長時間装着でも耳が痛くならない
  • Q-Lock Mini交換式プラグ(3.5mm/4.4mm/6.3mm付属):デスクの据え置きDACでは4.4mmバランス、外出時はスマホ用に3.5mmと、プラグを差し替えるだけで運用が完結する
  • 144コア銀メッキ単結晶銅リッツ線4芯ケーブル:しなやかで取り回しがよく、絡みにくい。5万円クラスとして付属ケーブルのグレードは十分
  • イヤーピース3種(S&S、Candy、標準シリコン)各サイズ付属:S&S単体で買うと割高だから、これが付属するのは地味に嬉しい
  • インピーダンス35Ω・感度110dB/mW:スマホ直挿しでも音量は取れる。ただし上流の質に素直に反応するから、据え置きDACで本領発揮するタイプ
  • 中国アニメ『哪吒之魔童降世』モチーフの深紅フェイスプレート:好みは分かれる。映えるけどデスクの世界観によっては浮く

体験レビュー|DN242をデスクで使った所感

外観・質感

DN242のフェイスプレートは中国アニメ『哪吒之魔童降世』ってのをモチーフにした深紅のレジン製で、光の角度で表情が変わる。

ゴールドの縁取りとロゴの配置も丁寧で、この価格帯のIEMとしてはかなり華やかな見た目だ。映える。

シェルは3Dプリントレジンで、8ドライバー搭載とは思えないほど軽くてコンパクト。

片側6gっていうのは数字以上に軽い。

ケーブルは銀メッキ単結晶銅のリッツ線4芯で、取り回しも柔らかく絡みにくい。

0.78mm 2pinコネクタの嵌合もガタつきなし。ここはDUNUらしい丁寧さだ。

付属品はイヤーピース3種類(S&S、Candy、標準シリコン)各サイズ、セミハードケース、3.5mm、4.4mmプラグ、3.5mm→6.3mm変換アダプター、クリーニングブラシ。

操作性・装着感

DN242の装着感は良好。

シェルの形状が耳に沿うように設計されていて、イヤーピースを合わせればかなり安定感が増す印象。

密閉感が高く、装着した時点でサーキュレーターの音はかなり遮断された。

ノズル径も標準的で、手持ちのイヤーピースとの互換性に困ることはなさそうだ。

ただし、横になって使うのは厳しい。シェルにそれなりのサイズ感があるから、枕に押し付けられると圧迫がくる。

デスク使用に限って言えばまったく問題ないけど、ベッドサイド用途はおすすめしない。

音質・リスニング体験

DN242は情報力重視のイヤホン。

2DD+4BA+2マイクロプラナーという構成を見た時点である程度予想はしていたけど、実際に聴いてみると想像以上に力強さも兼ね備えていた。

たとえばONE OK ROCK『Make It Out Alive』みたいな音数と熱量が一気に押し寄せる楽曲だと、エントリークラスのIEMではサビで処理落ちしやすい。

ボーカルが埋もれたり、シンバルとギターが団子になったり、“音圧だけ上がって崩れる”ような鳴り方になりがちだ。

その点DN242はかなり安定している。

5ウェイクロスオーバーによる細かな帯域分担に加えて、2基のマイクロプラナーが高域側の情報量を高速で捌いていくからサビでも各音が潰れにくいんだろう。

さらに2DDによる低域の土台もしっかりしているから、“ただ派手”ってだけじゃなく密度を保ったまま押し寄せてくるってかんじだ。

特にTakaのハイトーンと背後のギターウォールが重なる場面でも、音像が崩れず一定の迫力を維持していたのは印象的だった。

ジャズやポップスでのボーカルの表現力とか、音のレイヤーなど細部に至るまでの描写力も半端ない。

50,000円台は伊達じゃないって思えるクオリティだ。

  • 10mm DD(チタンコート振動板) ── 超低域担当。サブベースの沈み込みと地響き感を作る
  • 8mm DD(DLC振動板) ── 中低域担当。ベースラインの輪郭と立ち上がりを担う
  • BA × 2基 ── 中域担当。ボーカルや中域楽器の透明感と分離を作る
  • BA × 2基 ── 高域担当。シンバルやストリングスの煌めきを担当
  • マイクロプラナー × 2基 ── 超高域担当。BAじゃあ届かない空気感と残響を補完

各ドライバーの特性をしっかり味わうことができるのがDN242で最も面白いと思えたポイントだ。

鳴らしやすさ・DAC相性

DN242のインピーダンスは35Ω、感度は110dB/mW。

スマホ直挿しでも音量は取れるけど、DX5IIクラスの据え置きDACに繋ぐと解像感が明確に伸びる。

上流の質に素直に反応するタイプのIEMなので、デスクに据え置きDACがある人ほど恩恵が大きい。

DX5IIのPEQ機能と組み合わせれば、各音域の量感を好みに合わせて微調整できるのも据え置き環境ならではの楽しみ方だ。

気になった点

低音の迫力を求める人には物足りない可能性がある。

DN242の低域はタイトで質重視。ズンズン響く低音が好みならDUNUで人気のDaVinciや、別のV字チューニングのIEMを検討したほうが迫力を体感できるだろう。

あと、DN242はエージングは割としっかりしてから伸びてくるタイプだ。

開封直後はけっこう各音域角があるというか硬い印象だったんだけど、エージング30時間後くらいからグッと角が丸くなってニュートラルさが増して、気付けば時間が経ってたってくらいクセがなくなった。

比較|Kiwi Ears Septetと迷うならどっち?

今回DN242と比較したのは、近い価格帯でマルチドライバー構成のKiwi Ears Septetだ。

両者は設計思想が真逆。

項目DUNU DN242Kiwi Ears Septet
価格約53,980円約41,800円
ドライバー構成2DD+4BA+2マイクロプラナー(8基)1DD+4BA+1マイクロプラナー+1PZT(7基)
シェル設計密閉型オープンバック(開放型)
インピーダンス35Ω15Ω
感度110dB/mW95dB/mW
プラグQ-Lock Mini交換式(3.5mm/4.4mm)モジュラー交換式(3.5mm/4.4mm)
遮音性高い低い(音漏れ多め)

Kiwi Ears Septetレビュー。DD,BA,PZT,平面磁気ドライバーまで搭載した無敵IEM

Septetはオープンバックならではの広大な音場と抜けの良さが武器だ。

圧倒的音場の広さで、まるでヘッドホンで音楽を聴いているかってくらいに周囲1m圏内を掌握するタイプ。

アコースティック楽器のような空気感、楽器それぞれが空間に解き放たれていく感覚、これはDN242じゃあ味わえない。

書斎で1人じっくり聴くなら、Septetの没入感は別格だ。

いっぽうDN242は密閉型。

音場は広くないけどシェルがしっかり遮音してくれるから、装着した瞬間にノイズが遠くなる。デスクの周囲で動き続ける生活音を、音楽でそのまま上書きできる。

ここがふたつのIEMの本質的な違いだ。

また、音質についてもキャラクターは全然違う。

Septetはピエゾドライバーを搭載しているから高音も主張があって、メリハリがある迫力サウンドを楽しめる。

いっぽうでDN242はその描写力でずば抜けたボーカルの主張力と分離感で脳内を掌握するタイプ。

ボーカルジャズとか、歌唱力のあるポップス(特にMrs.GREEN APPLEとか)の息遣いまで鮮明に表現するあたり没入感は目を見張るものがある。

分析的な解像感だけど、各音域ニュートラルな質感なので長時間視聴してもまったく疲れないという強みがある。

鳴らしやすさでもDN242はボリュームを確保しやすい。

Septetは15Ω/95dBとやや鳴らしにくくいから、パワーのあるDACを持ったユーザー向けだ。

結論として、

デスク作業の息抜きに音楽でモチベーションを瞬間チャージしたいという人はSeptet

長時間のデスク作業時の邪魔をしない高音質BGMを求める人はDN242

翁の評価

DN242
音質
2DD+4BA+2マイクロプラナーの8ドライバーを「破綻しないバランス」に全振りした完成形。中高域のほどよいシャープさと低音の輪郭、どの帯域も水準が高い
 (5)
音場
密閉型としては優秀。頭の中じゃあなくて頭の周辺に広がる感覚。平面磁気ドライバーが微力ながら貢献しているのが〇
 (3.5)
装着感
8ドライバー搭載とは思えない軽量シェル。S&Sイヤピが標準で合えば長時間でも問題ない。シェルサイズはやや大きめだから耳次第
 (4)
ビルドクオリティ
3Dプリントレジン+144コア銀メッキ単結晶銅ケーブル+Q-Lock Mini交換式プラグ。5万円クラスとして文句なしの仕上がり
 (4.5)
独自性
「8ドライバーを派手さに使わず、安定感に使った」という方向性。マルチドライバーの完成形を5万円クラスで体感できる立ち位置
 (4)
総合評価
据え置きDAC環境があるなら、5万円クラスで安心感を求める人に確実に刺さる1本。低音特化派以外には推せる
 (5)

こんな人に向いている/向いていない

向いてる人
向いてない人
  • 2万円以下クラスのイヤホンからステップアップしたい人
  • デスクに据え置きDACがあり、4.4mmバランス接続ができる人
  • 作業中のBGMを高品位に味わいたい人。
  • 中高域のシャープさを「刺さらない範囲で」楽しみたい人
  • マルチドライバーIEMの「まとまった完成度」を体感したい人
  • 低音ズンズンよりバランスのとれた圧倒的描写力を欲している人
  • 低音の量感でテンションを上げたい人
  • 開放型の音場や空気感を最優先したい人。書斎を独立させているならSeptetが正解
  • 派手な赤いフェイスプレートがデスクの世界観と合わないと感じる人
  • 装着して横になりたい人。シェルサイズで圧迫感が出る

FAQ

DN242はスマホ直挿しでも使える?
Type-Cプラグは同梱してないから使えない。感度110dB/mWなので音量は確保できる。DACを通したときの解像感の伸びが大きいイヤホンだから、高出力なDACとの組み合わせがおすすめ
DaVinciとの違いは?
僕は持ってないけど、DaVinciはやや低域の量感が多くV字寄りのチューニングらしい。DN242はそこを引き締めてバランス方向にシフトし、中高域の解像感と安定感を強化したモデルっていう位置づけだ。パワフルさを求めるならDaVinci、バランスと解像感ならDN242。
イヤーピースはどれがおすすめ?
付属のS&Sイヤーピースが密閉感・音質バランスともに優秀。まずはこれで試して、合わなければCandyや標準シリコンに変えてみるのがいい。
リケーブルで音は変わる?
0.78mm 2pin対応なのでリケーブルは可能。ただし、付属ケーブルの時点で銀メッキ単結晶銅のリッツ線仕様と十分なグレードなので、まずは付属のまま使い込んでからでいい。

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