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デスクセットアッパー
翁(おきな)
オッキーナ
ガジェットが好きな38歳/ ブロガー歴8年/ レビュー数390品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数8,200人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
どうも、デスクセットアッパー翁(@okinalog)です。
‟見栄えのいいラピッドトリガーキーボード”
そう聞くと、性能以上に見た目に注力している製品だと想像する。
ところがどっこい、iROKの「RA68 M-DCE」を実際に触ってみると印象は大きく異なる。
打鍵感が驚くほど軽快で、アルミ筐体とは思えないほど柔らかい。さらに日本語対応のアプリやIP67防水対応という変わった仕様まで備えている。
良くも悪くも個性の強い尖ったキーボード、刺さる人にはかなり刺さるはずだ。
今回はIROK RA68 M-DCEを2週間使い込んだ感想をレビューしていく。
日本未発売!
RA68 M-DCEは“魅せるデスク”に競技性能を足せる主役級キーボード

結論、RA68 M-DCEはまず見た目が派手だ。
ただし、性能面でもよく造り込まれた本格ゲーミングキーボードになっている。
実際に使用してみてのざっくりとした感想は以下のとおり。
- 軽快な打鍵感は見知ったラピッドトリガーキーボードの中でもトップクラス
- フルアルミ筐体なのに反響のない打鍵音
- さながら“ウルトラレア”が当たった時のようなゴージャスなビジュアルが所有欲を満たす
- FPS使いが本命
- 一方で価格は高めで、見た目や打鍵感に魅力を感じないならオーバースペック
- 日本未発売
正直、僕自身はデスクセットアップにおいてキーボードは道具として使うだけで派手でキラキラ光るデザインは求めてはいない。
ただ、それを抜きにしてもこのキーボードの打鍵感は手放せないクオリティになっている。
ありきたりなドシンプルなキーボードに飽きた人にとっては個性の強いビジュアルからそれを裏切らない性能に満足できるはずだ。
RA68 M-DCEの特徴

RA68 M-DCEの特徴は以下のとおり。
- M-DCE(デュアルMCU):全キーをハードで直接処理する設計。理論レイテンシ0.07msで、競技中の遅延の不安を消しにくる
- OKT Qinghui Pro磁気スイッチ(35g):押し圧が軽い。長時間でも指が疲れにくく、素早い操作がしやすい
- ラピッドトリガー(RT精度0.001mm):キーを離した瞬間に入力がリセットされる。ストッピングが鋭くなるFPS向けの機能
- SOCD・DKS対応:逆方向キーの瞬間切り替えや、1キーに複数入力を仕込める。ストレイフィングや複雑な操作を効率化できる
- フルアルミCNC筐体:デスク上でズレない安定感と、チープさのない質感
- IP67防水:飲み物をこぼしても粉塵が入っても平気。デスクで飲み食いする人の不安を消す
- クリスタルライトボックス+PCカーボンクリスタルキーキャップ:光を透過させて魅せる構造。デスクの主役を張れる見た目になる
- US配列・有線接続・68%レイアウト:コンパクトで省スペース。ただし配列と接続には後述の注意点あり
日本未発売!
体験レビュー|RA68 M-DCEをデスクで使った所感
見た目で買って損しない一台だけど、刺さりどころは人を選ぶ。順に見ていく。
操作性・打鍵感

第一印象はとにかく軽快な打鍵感。
ラピトリキーボードは過去いくつか触れてきたけど、そのなかでも特に軽快だ。
RA68 M-DCEに採用されているキースイッチOKT Qinghui Proは押圧35gでそもそも軽いんだけど、指離れも軽いから次のキーへの移動がスムーズで、結果指が踊るようにサクサクタイピングすることができる。
ヴァロラントでのピーク時に特に違いを実感できた。離しストッピング時も、逆キーストッピングもスッと決まる。

ゲーム初心者の翁でもそう感じるんだから、普段よくプレイする人ならより恩恵を感じられるだろう。
この打鍵感は好みは分かれそうだけど、刺さる人には強烈に刺さると思う。

次に感じたのは、バツグンの安定感。
アルミ筐体ボディなのに無駄な反響感がなくて、打鍵感は軽いのに安っぽさを全く感じない不思議さがある。
打鍵音を例えるなら「コトコト系」
スペックを見てみると、その秘密は内部構造が大きく関係しているようで。
RA68 M-DCEは、ずっしりとしたアルミ筐体を土台にガスケットマウント構造を採用。プレートを上下のシリコンで挟み込むことで底打ち時の衝撃を逃がし、柔らかな打鍵感につなげている。
プレートはFR4ゴールドエッジ。FR4はガラスエポキシ(基板と同じ素材)で、アルミプレートより適度にしなる。

だから音が硬くなりすぎず、温かみのある打鍵音になりやすい。
さらに内部には複数の吸音材が組み込まれてるから、打鍵時の不要な共振を抑える構造になっている。
知っている限りフルアルミ筐体は、設計によっては金属的な反響が出やすい。
ただ、RA68 M-DCEは大量の吸音材とガスケット+FR4プレートで抑え込むことで金属筐体なのに柔らかさのある打鍵を実現している。
例えるなら、空の一斗缶を叩くとカンカン響くけど、中に緩衝材をパンパンに詰めれば響きは減る。といった感じだ。

ただ、はっきり言っておくとこの打鍵感はRA68 M-DCEだからというわけではなくてRA68全体で言える点だと思う。
RA68もRA68 M-DCEも基本的な仕組みはほぼいっしょで、異なるのはRT精度だったり応答速度といった部分、つまり内部の違いがメインとなっている。
差が出るのはあくまでゲームプレイ時のストッピングや細かな入力精度の部分なので、単純な快適打鍵感だけを目的とするなら無印RA68でも期待できるだろう。
とにかくRA68 M-DCEは、ラピッドトリガー対応キーボードの中でも特に軽快な打鍵感が魅力だ。軽いスイッチと素直な指離れによって操作は非常に軽快。それでいてアルミ筐体らしい剛性感も失われてなくて、タイピングの気持ちよさと所有欲を高いレベルで両立している。
ピーク・ストッピングって?
ピークは、壁や障害物から一瞬だけ身体を出して敵を撃つFPSの基本動作。ストッピングは、動きながらだと弾が散るから、撃つ瞬間にピタッと止まること。素早く動いて素早く止まる、この緩急がFPSの撃ち合いを左右する。
機能・ソフトウェア

設定はWebドライバー(driver.irok.cc)でやる。
ブラウザで開くだけ、インストール不要。しかも日本語に対応してる。
以前レビューしたAULA HERO68Jのドライバーが日本語非対応で苦戦したのを思うと、ここはかなり楽だった。


調整できるのは、アクチュエーション(反応する深さ)、クイックトリガー(ラピトリの押し込み側)、クイックリセット(ラピトリの離す側)、キーごとのデッドゾーンなど。
FPS用ならWASDだけ浅く(アクチュエーション0.5mm前後、リセット0.2〜0.3mm)
機能面はSOCD(逆キーの瞬間切り替え)、DKS(1キーに複数入力)、マクロなど競技向けが一通り揃ってる。
もちろんRGBの点灯パターンなんかもアプリからカスタマイズ可能だ。
選択パターンも非常に多いから、それだけでもけっこう楽しめた。



また、機能のひとつとしてRA68 M-DCEはIP67の防水設計となっている点が大きな差別化ポイントになっている。
一般的にキーボードで防水設計って非常に珍しい印象だけど、実際ゲームプレイ中の飲食時にうっかり飲み物をこぼすっていうアクシデントは少なくないはず。
RA68 M-DCEはそこをしっかり理解して設計に落とし込んでいる。
防水については、実際にデスクセットアッパー仲間のりるらさんが本機を水洗いしているので、気になる人はチェックしてみて。
外観・質感

さいごにこのキラキラしたビジュアル。

さながら、ゲームのガチャでウルトラレアなキャラが当たったときのような高揚感を感じずにはいられない。そのくらい、神々しさを放つデザインとなっている。
持っているだけでも運気が上がりそうなビジュアルだ。
実物は写真以上に美しい光を放つ。

キーキャップはPC半透明カーボン仕様で、キースイッチのRGBをふんわりと透過する。
本体上部面にはギザギザとしたクリスタル模様のライトボックスを搭載。思わずうっとりしてしまうテクスチャ感だ。
本機のライトボックス素材はアクリルだろうけれど、これを見ると薩摩切子を取り入れた超高級キーボードなど展開しても面白そうだなとインスピレーションが湧いたりもした。

とにかく、RA68 M-DCEはデスクに置いたときの主張が非常に強いタイプのキーボードだ。

フルアルミCNCの筐体は、ホワイトだと分かりづらいけど持つとずっしりくる。デスクに置いたときの安定感も高く、安っぽくない手触り。
同じ2万円台でも、プラ筐体の機種とは得られる所有感が違う。



左サイドには、“irok”とプリントされたストラップが装着されている。

最近ラピトリキーボードでよく見るストラップ。
重い筐体でストラップが必要なのか、いささか理解できないところが残るけど個性といえば個性か。
カラー展開はガンメタルグレーとホワイトの2色。
今回はホワイトを提供してもらったけど、僕の和デスクには正直合わなかった。侘び寂びや天然木中心の環境だと、RA68 M-DCEの純白具合はどうも西洋感が強すぎる。
一方で白デスクや近未来系モダンセットアップではその主張が活かされるだろう。

気になった点

まず、本機は有線仕様であること。
ラピトリキーボードだし、本格ゲーミングデバイスなので当然といえば当然だけど、RA68 M-DCEは有線限定仕様。ワイヤレスには対応していない。

つぎに、本体デザインが独特。
半透明キーキャップにクリスタルライトボックスまでは分かる。けど、なぜ一部だけ赤を取り入れたのか世界観が少し不可解に思った。
この赤い部分、ストラップを装着するのに必要なパーツなのかもしれないけど、そもそもストラップの必要性を理解できていないのでないほうがスッキリとしてデスクを選ばず済んでいたんじゃないかと思ってしまう。
さいごに、これは僕がどんくさいのが原因だと思うんだけど、キースイッチががっちり装着されていて取り外すのが非常に難しかった。
撮影用にキースイッチを取り外そうと付属のキーキャッププラーを使ってみたけど、どうにも硬くて、思い切り抜き取ったらスイッチが破損するという結末に至った。
幸いパッケージには予備のスイッチが3つ同梱されていたので難を逃れたけど、ラピトリキースイッチの正しい取り外し方を勉強する必要がありそうだ。

比較|RA68とM-DCEの違い

iROKのRA68には無印とM-DCEの2モデルがあって、今回提供されたのは最新版のM-DCE。
両者の仕様の違いは以下のとおり。
| 項目 | RA68 | RA68 M-DCE |
|---|---|---|
| 構造 | ガスケット構造 | ガスケット構造 |
| ケース素材 | CNCフルアルミニウム合金 | CNCフルアルミニウム合金 |
| プレート | FR4金縁プレート | FR4金縁プレート |
| スイッチ | OKT Qinghui | OKT Qinghui Pro |
| RT精度 | RT 0.001mm | 全キー全ストローク 0.001mm |
| ポーリングレート | 8000Hz | 8000Hz |
| レイテンシ | 0.08ms | 0.07ms |
| 全キー スキャンレート | 32KHz | 512KHz |
| 単キー スキャンレート | 256KHz | 147500KHz |
| 制御方案 | 星闪480 | 星旋方案 |
| MCU | シングルMCU | デュアルMCU全経路ダイレクト接続 |
| RGB | 1680万色ARGB | 1680万色ARGB |
| キー配列 | 68% | 68% |
| キーキャップ | 霧透側刻 / 昇華キーキャップ | カーボンクリスタルキーキャップ |
| 接続方式 | 有線 | 有線 |
| ドライバー | Webドライバー | Webドライバー |
| 機能 | SOCD / 音楽律動 / TGL / MT / マクロ / DKS | SOCD / 音楽律動 / TGL / MT / マクロ / DKS |
| 内部構造 | 消音フォーム+スイッチ下パッド+PCBフォーム+EPDMフォーム+スペースバーシリコン+ガスケットシリコン柱 | 消音フォーム+スイッチ下パッド+PCBフォーム+EPDMフォーム+スペースバーシリコン+ガスケットシリコン柱 |
| 付属品 | 化粧箱 / ケーブル / キープラー / EVA保護材 | 化粧箱 / ケーブル / キープラー / EVA保護材 |
共通仕様は、68%レイアウト・ガスケットマウント・有線接続・8000Hzポーリングレート・1680万色ARGB・IP67防水・フルアルミCNC筐体など。
打鍵感の方向性はどちらも共通で、ガスケット構造やFR4プレートによる柔らかめの打鍵感を楽しめる。
一方でM-DCEは、デュアルMCUや高いスキャンレート、より高速な応答性能を備えた上位モデルという位置付けだ。
なので、
- タイピングや普段使いがメインでラピトリ入門 → RA68
- FPSで少しでも入力精度を求める → RA68 M-DCE
という選び方になるだろう。
あと一個、懸念材料としてAmazonを含む日本の販売店ではまだ手に入れることができないところが残る。
本機はまだ登場したばかりの機種で、現時点ではAliExpressで確認がとれたくらい。
無線モデルでもないから技適も必要ないのでアリエクで買っても問題はないけど、よっぽど急いで必要としてない限りAmazon販売を待ったほうがいいだろう。
メーカーからの進展連絡が入った時にはまたポストするので、気になる人は翁のXアカウントをフォローしておいて。
≫X翁アカウント(@okinalog)
翁の評価

日本未発売!
こんな人に向いている/向いていない
FAQ
- RA68とRA68 M-DCEは何が違う?
- M-DCEはデュアルMCU直結でレイテンシとスキャンレートが上、スイッチもOKT Qinghui Proにアップグレード、キーキャップもカーボンクリスタルになる。速さと見た目に振った上位版。
- 配列は日本語?
- US配列(英語配列)。変換キーなどはない。日本語配列が要るなら、AULA HERO68Jなどの日本語配列モデルを選びたい。
- 無線接続はできる?
- できない。有線のみ。常設デスクでの使用が前提になる。
- ゲームをしない人にも意味ある?
- ラピトリやSOCDは競技向けの機能だから、ゲームをしないならオーバースペック。ただ、軽い打鍵と魅せる見た目は普段使いでも楽しめる。
- 防水ってどこまで耐える?
- IP67等級。一時的な水没や粉塵に耐える。デスクで飲み物をこぼした程度なら問題ない安心感がある。

