TOPPING DX1 IIをデスクに導入したらDX5 IIのやり場に困った「この弟、超優秀」

TOPPING DX5 IIがあるデスクにDX1 IIを導入したらふつうに困った「この弟、超優秀」

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この記事の著者

デスクセットアッパー

翁(おきな)

オッキーナ

プロフィール

ガジェットが好きな38歳/ ブロガー歴8年/ レビュー数390品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数8,200人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ

デスクに新しいDACが導入された。その名もTOPPING「DX1 II」

僕の知る据え置きDACのイメージよりも一回り小さく、そしてシンプル。デスクシェルフ上にポンっと置いてても邪魔じゃないしむしろ簡素なデジタルディスプレイがデスクにテック感をうまく付与している。

TOPPING DX1 IIをデスクに設置した様子

ただ、僕のデスクには既に同社DX5IIが鎮座している。みーんなに推してまわってた完全無欠の据え置きDAC。

となると、DX5IIからDX1 IIへの乗り換え?それともDX5II継続?

今回はデスク据え置きDACポジションをかけた兄弟対決だ。

商品提供:MUSIN

DX5IIを持ってるならDX1 IIは要らない。持ってないならDX1 IIから始めるべき

TOPPING DX1 IIをWORLD GADGETSのデスクシェルフに設置した様子

結論から言うと、既にDX5IIを持ってるユーザーにとってDX1 IIは脅威にはならない。実際に音質面も含めて比較してみてわかったことだ。揺るがずDX5IIは上位モデルだといえる。

ただし、デスクに据え置きDACを持っていないユーザーには、DX1 IIはうってつけな製品だと思う。もっと言えば、僕程度(IEMが中心、高インピーダンスヘッドホンは持ってない)の人にとってもDX1 IIは十分笑顔になれるだけの性能を持っている。

  • (DX5 IIよりも)コンパクト設計
  • アルミニウム合金筐体
  • 選べるカラー(ブラック・ホワイト・シルバー)
  • ディスプレイ搭載
  • シンプルダイヤル操作(リモコン付き)
  • PCとの接続はUSB-Cケーブル1本のみ(バスパワー)
  • なのに驚異の1,000mW×2@32Ωの高出力
  • 3.5mm、4.4mmシングルとライン・RCA・光デジタル・出力対応
  • 光デジタル・USB-C・3.5mmヘッドセット入力に対応
  • プレステ・Switch2などゲーム機対応

あげるとキリがないけど、特段目立つ特徴はこのへん。

特にこの小ささでバケモノクラスの高出力を持っているのが強い。

あと、意外にもゲーミングDACの立ち位置っていうのが面白い。ゲーム目的でデスク環境を構築する人口がそれだけ多いってことか。これからの時代どんなDACでもUAC1.0対応っていうのは必須項目だな。

TOPPING DX1 II裏面UAC2.0と1.0を切り替えるスイッチの位置

コンパクト設計でデスクどこにでも置ける

DX1 IIを開封したとき翁の10個下の弟を思い出した。

小っちゃくて、でも顔立ちがよくて要領がよくて、かわいいのに出来上がってるって感覚。(あいつ、元気にしてるかな…)

TOPPING DX1 IIブラックを手に持った様子サイズ感

サイズは10×10×3.2cm。たったの275g。

デスクシェルフ上にちょこんと置いて、USB-Cケーブル1本繋いで、はい完結。電源アダプター要らず。

TOPPING DX1 IIをデスクシェルフに置いた様子

さらにDX1 IIはこれだけのサイズで出力面も申し分ないのが後押しになる。

DX1 IIはこの小ささで4.4mmバランス出力時最大1,000mW×2(32Ω)。USB-Cケーブル1本でよ!?

兄であるDX5 IIは、最大6,400mW×2(32Ω)と桁違いにパワフルではあるんだけど、僕みたいなにわかオーオタにとってはDX1 IIの出力で十分。

TOPPING DX1 IIとTHIEAUDIO Cypherをつないだ様子

よっぽど300Ωとかの高インピーダンスヘッドホンとかを愛用している人でない限りDX5 IIほどの出力は必要ない。僕の持ってるKiwi ears AtheiaとかTHIEAUDIOのCypherとか32Ωのヘッドホンなら全然DX1 IIでも音量は確保できる。

TOPPING DX1 IIブラックをデスクに設置した様子

サイズと出力面を総合して、天板サイズ120cm前後のミニマルデスク環境の人や、すっきりとしたデスクセットアップを目指したいという人はDX1 IIのほうが相性がいいと思う。まじで。かわいいよ。

ハードな楽曲も難なく鳴らす余裕、透明感のあるサウンド

TOPPING DX1 IIでアデルのHelloを視聴している様子

DX1 IIは変な色付けをせず音源とイヤホン(ヘッドホン)の特性を素直に出してくるDAC。

その中でもDX1 IIらしさを感じたところは、透明感とどんな楽曲も余裕で流すところ。

ダイナミックレンジ128dBは伊達じゃない。

たとえば、ONE OK ROCKの『Make It Out Alive』。

手ごろな価格のドングルDACで聴いたときと、DX1 IIで聴いたときで、音の整頓具合とクリアーさに度肝を抜くほどの差が出る。

ドングルDACで聴くと、こもってごちゃついて団子になっていて、まるで濃霧に包まれて不安になる感覚。ドラムの粒とギターの壁が混ざり合って、Takaのボーカルがその後ろに埋もれる。「うん、鳴ってる」って感じ。

それがDX1 IIに切り替えた瞬間、ライブ会場に立ってる感覚に変わる。ドラムの一発一発が空間の中で位置を持つ。ギターの重なりが層として見える。ボーカルが前に出て、「聴いてる」じゃあなくて「その場にいる」になる感覚。

オープンバックスタイルのIEM(Shanling MG200 Dark Space)で聴いてごらん?飛ぶぞ。

TOPPING DX1 IIでShanling MG200 Dark Spaceを視聴している様子

出力側も余裕がある。4.4mmバランスで1000mW×2。Cypher(32Ω / 96dB)みたいなヘッドホンでも、ぜんっぜん力不足を感じさせない。これはデスクでBGMとして長時間流すときに効いてくる。集中して仕事してる横で音楽が流れてても、音楽が作業の邪魔をしない。

それがUSB-C 1本でバスパワーで成り立ってるってんだからそりゃあ素晴らしいよ。

操作は基本なにもしなくていい。やるとすればAPP越し

DX1 IIは本体から設定を変更したりしなくていい、操作できるのはダイヤルを回して音量を上げ下げするか、ダイヤルをポチっと押して入力をUSBかOPTか切り替えられるだけ。

TOPPING DX1 IIダイヤルを操作している様子

あとの操作はTOPPINGのAPPから。

できることは初心者だと頭こんがらがるほどたくさんあるんだけど、ここでは面白みのあるところだけをかいつまんでいく。

まずいちばん触るであろう項目は以下のとおり

  • 画面明るさ・自動スタンバイ・ダイヤル操作カスタマイズ
  • PEQ機能のオン/オフ・編集
  • ゲインのオン/オフ

画面明るさとか自動スタンバイ、ダイヤル操作カスタマイズはホームから編集することができる。

画面明るさは暗めのデスク環境だとちょい主張してくるから翁は最小まで落としている。

TOPPING DX1 IIアップ

自動スタンバイもオンにしておけば、無音の時間はディスプレイが消えて、DX1 IIがデスク上で完全に気配を消してくれる。 削れるところは削るスタイル。

ダイヤルカスタマイズではシングルクリックのほかにデフォルトではOFFになっているダブルクリックにも操作を割り当てることができるから、本体からできる操作が増える。

僕はダブルクリックでローカルEQを切り替えるよう割り当てた。これでデフォルトとEQで音質を瞬時に聞き比べすることができて面白みが増す。

ゲインのオン/オフは、ヘッドホンに合わせて出力の強さを切り替える機能。

Cypher(32Ω / 96dB)みたいな比較的鳴らしにくいヘッドホンはゲインをオンにしてHighゲイン、鳴らしやすいIEMはオフってLowゲイン、って使い分けてる。

「得」と書かれているのがゲインのオンオフ切替ボタン

PEQに関しては次で解説する。

10バンドでかなり細かく音を追い込めるPEQ

TOPPING DX1 II WEB APPの画面

PEQはDX5 IIと同じく10バンド編集ができる。作ったプロファイルは3つまで本体に保存することができるほか、クラウドにも保存可能。

そのままでも音がいいのに、さらにイヤホンとかヘッドホンに合わせてブーストしたりができる。

TOPPING DX1 II翁が作ったオリジナルPEQ

で、翁が実際につくったEQはこんなかんじ。

僕は作業中BGMを流したい派だけど、いざ流すと逆に集中力削がれちゃうタイプでもある。だからデスク作業中でも集中できるサウンドを意識した。だいたい3時間くらいは溶かしたかな。

J-POP、シティポップ、Lo-Fi Hip Hop、アコースティック系、アンビエントあたりのよく聴く楽曲がバランスよく心地よく聴けるグラフって感じ。

具体的には「低音の土台で心地よさを作りつつ、中域を素直に、高域全体をなだらかに広げる」を意識した構成ってところかな。ドンシャリはドンシャリなんだけど、V字の底が浅いから聴き疲れしない音。

ぶっちゃけゲインとかQ値とか、触りしか知らなくてここをどう持ち上げたらいいっていう理屈は全然わからないから耳で聞きながら感覚で行ったので正解かどうかは不明。

このTOPPINGのPEQは編集データの共有もできるから、おすすめのグラフがあればぜひ共有してほしい。

グラフは、TOPPING Home Webコミュニティを通して共有ができる

DX5 IIとの違い

TOPPING DX1 IIとDX5 IIを並べた様子サイズ感の違い

僕は普段、同じTOPPINGの上位モデル「DX5 II」を使っている。

せっかくなので、今回THIEAUDIO Cypherを使ってDX1 IIとDX5 IIを聴き比べてみた。

まず大きく違うのが本体サイズと出力。

TOPPING DX1 IIとDX5 IIどちらもデスクに設置している様子

で、ここが個人的には意外だった。

音質だけなら、思っていたほど大きな違いを感じない。

ただ、「DX5 IIに替えた瞬間、解像感や音場が格段に上がる」っていう明確な差は感じにくかったって話。むしろDX1 IIでもCypherを十分な音量で鳴らせるし、低域が弱くなる、音が潰れるといった明確な駆動力不足も感じない。

じゃあDX5 IIにする意味がないのか?というと、もちろんそんなことはない。

最大出力には圧倒的な差があるので、より鳴らしにくいヘッドホンまで視野に入れるならDX5 IIの方が余裕がある。また、機能面でもDX5 IIの方が充実している。

そのひとつがクロスフィード。

クロスフィードは左右のチャンネルを適度に混ぜることで、ヘッドホン特有の左右に音が張り付く感覚を和らげ、スピーカーで聴いているような自然な定位や空間表現へ近づける機能だ。

DX5 IIでは複数のクロスフィード設定を選べるけど、DX1 IIにはこの機能がない。

つまり、DX5 IIの優位性は単純な「音質」以上に圧倒的な出力の余裕と、より充実した機能性にあると考えた方が分かりやすい。

あとは、DX5 IIにはBluetooth入力機能があるのも地味に便利な機能だ。これもDX1 IIにはない機能。

スマホで流している音楽をDX5 IIに飛ばすことができるってこと。逆にDX5 IIから完全ワイヤレスイヤホンに飛ばすことはできないけど、スマホの音楽を最大限に底上げできる。

一方でDX1 IIにはDX5 IIじゃできないこともある。

さいしょにも言ったUSB-Cケーブル1本でどこでも動かせるってこと。

出力・機能性ならDX5 II、省スペースならDX1 II。同じDACチップを積んでる兄弟が、それぞれ別のベクトルでとがってる。

冒頭で「音質差は思ったほど大きくない」と書いたけど、これはあくまで今回Cypherを使って僕が聴き比べた結果だ。

両機ともES9039Q2Mを採用しているものの、DX5 IIはデュアルDAC構成。さらにヘッドホンアンプ部や電源構成も異なるので、同じDACチップだから同じ音という話ではない。それでも僕の環境では、価格差ほど明確な音質差を感じなかった。

つまり両機は「音の質感の方向性」が近い兄弟で、差はむしろ「音を出すまでの体験」と「拡張性」の2つの側面。あとはどちらが自分の環境に合ってるか。

持ち歩けるならもはやドングルDACという選択肢は?

ここまでコンパクトで高機能DACとなると、「もはやもう少し小さいドングルDACでもよくないか?」っていう思考に至る。第3の勢力。

ただ、結論からいうと、ドングルDACとDX1 IIとでは近いけど全然違ってドングルDACはDX1 IIには到底及ばないってことになった。

比較したのは70,000円にもなるバケモノドングルDAC「iBasso DC-Elite」

持ち歩ける超高音質DACという立ち位置で、ドングルDACとしてはあり得ない高出力を誇るモデルなんだけど、それでも最大出力は280mW×2@32Ω。

一方でDX1 IIは1,000mW×2@32Ω。その差は歴然。

しかも価格差は約50,000円。

DC-Eliteはあくまでも「持ち歩く前提(持ち歩くのもけっこう邪魔くさい)のなかでも化け物的なスペックを持つモノ」であって、デスクに置いても様にはならないしテック感もそこまで強くない。

DX1 IIは持ち歩くにはちょっと大げさだけどデスクに置くと様になるし、存在感がある。光デジタル入出力もできるしリモコンも使えるぎゅっと詰め込んだ据え置きDAC。

これはもう生きる世界が違う。

だいたいの人はDX1 IIがいい

冒頭で書いた結論に戻る。だいたいの人はDX1 IIがいい。

僕自身、DX5 IIからDX1 IIに置き換えるつもりはない。最大出力、クロスフィード、Bluetoothなど、上位機だからこそできることがちゃんとあるから。

でも、もし今この2台をどちらも持っていない状態の人から「デスク用のDACが欲しい」と相談されたら、まずDX1 IIをおすすめする。

IEMを中心に使って、ときどき一般的なヘッドホンも鳴らす。PCデスクに置きっぱなしで、PEQでも遊びたい。そんな使い方なら、DX1 IIで困る場面がないから。

USB-Cケーブル1本で動いて、10cm四方。4.4mmで最大1W×2。それでいて10バンドPEQまで使える。

DX5 IIは「もっと欲しくなった人」が行けばいい。最初の据え置きDACとしては、DX1 IIくらいがちょうどいい。

小さいながら存在感と完成度は半端ないよ。

項目内容
サイズ100 × 100 × 32mm
筐体素材CNC加工 アルミニウム合金
カラーBlack / White / Silver
電源USB-Cバスパワー
DACチップESS ES9039Q2M
USB処理XMOS XU-316(16コア)
アーキテクチャ4チャンネル完全バランス構成
SNR128dB
ダイナミックレンジ128dB
THD+N<0.00007%(バランス出力)
ノイズフロア<0.9μVrms(通常視聴時)
チャンネルクロストーク-140dB
4.4mmバランス出力(32Ω/64Ω)1,000mW × 2
4.4mmバランス出力(300Ω)230mW × 2
入力USB-C / 光デジタル / 3.5mm TRRS(マイク兼用)
出力(ヘッドホン)4.4mmバランス / 3.5mm TRRS
出力(ライン)4.4mmバランス / RCA / 光デジタル
対応フォーマット(USB)PCM 32bit/384kHz、DSD256(ネイティブ)
対応フォーマット(光)PCM 24bit/192kHz、DSD64(DoP)
PEQ10バンド、本体3プロファイル保存
ゲイン切替High / Low
UAC対応UAC 1.0 / 2.0(背面スイッチで切替)
ゲーム機対応PlayStation 5、Nintendo Switch
リモコン付属(赤外線)
ディスプレイ音量・入力・ゲイン・PEQ状態を表示
付属ケーブルUSB-A to USB-C、USB-C to USB-C

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