iBasso「DC07Pro」レビュー。4基のDACとFPGAシステム搭載で圧倒的クリアーサウンドなドングルDAC

iBasso「DC07Pro」レビュー。4基のDACとFPGAシステム搭載で圧倒的クリアーサウンドなドングルDAC

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iBassoより新たにUSB DACが出たということでMUSINより提供してもらって使ってみている。

「DC07Pro」だ。

iBasso DC07Proの特徴
  • FPGA Masterテクノロジー搭載
  • Cirrus Logic社製DACチップ「CS43131」を4基搭載
  • 0.96インチOLEDディスプレイ搭載
  • iBasso独自開発「FPGA Master」テクノロジー採用
  • 3.5mm/4.4mmプラグに対応
  • 専用アプリに対応

DC07Proには、Cirrus Logic社製DACチップ「CS43131」がクアッド構成されている。

加えて自社開発の「FPGA Master」テクノロジーを組み合わせることで、FPGAがデジタル信号をより正確に処理。歪みのないクリアーで高解像なサウンドが楽しめるよう設計されている。

僕もレビューした旧モデルDC04ProでもCS43131はデュアル構成だったし、FPGA Masterは搭載されていなかったのでDC07Proとはほぼ別物とみてよさそう。

このあたりが音質にどう影響しているかがポイントだ。

また、最大出力は430mW+430mW@32Ωと高くネイティブでPCM32bit/768KHz/DSD512をサポートしているため、イヤホンヘッドホンでの音量確保はもちろんリアルで高精細なサウンドをどのイヤホンでも楽しめるものとなっている。

さあ、はじめようか。

この記事の著者

ネオジャパンデスクセットアッパー

翁(おきな)

オッキーナ

プロフィール

ガジェットが好きな36歳/ ブロガー歴7年/ レビュー数330品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数5,100人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ

この記事は、メーカーからの提供品を基に敬意を持って忖度なし正直に実機レビューしていきます。

ただならぬ雰囲気漂う洗練された筐体デザイン

これが実際のDC07Pro。

写真だと伝わるか疑問だけど、実物は過去モデルDC04ProDC03Proと比べてスッキリとしていて、でも重厚感があり高級感をひしひしと感じることができる。

0.96インチのディスプレイも新しく搭載されたパーツだ。

コントラスト比の高いOLEDで文字が視やすい。

ボタンと呼べるものはマルチファンクションダイアルの1つのみと非常にシンプルで、いいモノだけを厳選して重宝するミニマリストにも最適そうなデザインだ。

回転させることで基本は音量調節(0~100)、長押しすることで設定メニューを開くことができGain設定やハイパスフィルターのオンオフを切り替えたりすることができる。

DC04ProやDC03Proはスマホアプリを介してのみ各設定を変更することができなかったのに対してスマホを開かずに各種設定を変更できる点は使い勝手の面でかなり高評価ポイントだ。

設定メニュー

デジタルフィルター/ハイパスフィルター/Gain機能/LRバランス/SPDIFモード/ディスプレイローテーション/ボリューム操作有効設定/ディスプレイ消灯時間設定

ダイヤルの回転も小さい音で「カチカチ」と抵抗があるので操作もしやすい印象だ。

上部にはOTGケーブル用のType-C端子、反対側には3.5mm、4.4mmの端子が用意されている。

DC07ProのパッケージにはType-C to LightningのOTGケーブルが付属していた。iPhoneユーザーライクで素晴らしい配慮だ。

過去最高品質の豊かでクリアーなサウンド

DC07Proはこれまでの小型ドングルDAC史上最もサウンドステージが広く豊かな音を楽しめる1本で、満足度はかなり高い。

全くノイズがなくクリーンで、線が細く、大草原をかける風に打たれているように見通しがいい。

これがFPGA Masterとクアッド構成DACの恩恵だろう。あらゆる音がそれぞれハイクラスで明瞭に脳に直接流れ込んでくる。圧巻。

中低~中高音はぜんたいてきにシャープで耳立ちがよく、カレーについてくる福神漬けのようなアクセントを付与していて、単にニュートラルなだけでないのがいい。

それはおなじiBassoの「DC04Pro」と聴き比べても明確で、また、DC04Proはサブベースの迫力はDC07Proよりもあるもののそのほかの音域に関して圧倒的にDC07Proのほうがボーカルや各楽器の分離がはっきりして尚且つ明瞭だった。

リンキンパークの『The Emptiness Machine』だと、DC04Proは荒々しさと勢いを強く感じられるのに対してDC07Proは華やかさや繊細さまで感じ取ることができる。

視聴環境

イヤホン:TRI I3 MK3、AFUL Explorer、EPZ Q1 Pro、Kiwi Ears Cadenza

プレーヤー:Pixel8Pro

ストリーミング:Amazon Music Unlimited

ぜんたいを通して長時間でも聴けるサウンドなのがDC07Proの魅力ポイントだろう。

DC07Proをいちど聴いてしまうとDC04Proにはもう戻れない。そのくらいDC07Proのサウンドは完成されている。

低消費電力さも忘れちゃいけないポイント

DC07Proは単に機能的で音もいい、というだけじゃない。

消費電力の面でも考えられている。

同期整流技術というものを用いてDC04Proよりも15%消費電力が抑えられていて82%も向上、エネルギー効率をアップしている。

実際、体感レベルではあるけどDC04Proを持ち歩いたときよりも圧倒的にスマホのバッテリーの減りは少ない。

音もいいのに省電力という敵なしDACだ。

見た目のオシャレさとバランスのいい音を求めるならiBasso「DC07Pro」がおすすめ

僕は据え置きタイプのDACを持っておらず、今後導入はもちろん検討している。でも、正直ドングルDACでここまで完成度の高いモノを手にしてしまうと据え置きタイプを手にする気になれない。

もっと音がいいのであればもちろんいいのだけど、仮にDC07Pro以下の音質であった場合、その落胆ぶりは計り知れない。

何が言いたいのかよくわからなくなったけど、要はDC07Proはそれだけ欠点のない完成度だということだ。

見た目もサイズもミニマルで操作もしやすく、それでいてクリアーで歪みのない尚且つ自然な音質、しかも省電力。

間違いなく持ち歩く前提でならコレに敵うDACは今のところない。

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