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この記事では、LINSOULより提供していただいたRAPTGO×HBB HOOK-Xについて、音質や仕様などを実機レビューしていく。
当ブログの運営者、ガジェット大好き翁(おきな)@okinalogです。よろしくね。
音楽愛好家やプロフェッショナルから好評のRAPTGO HOOK-Xが、新たに伝説的オーディオ評論家「Bad Guy Good Audio Reviews」とコラボし改良されたのが、RAPTGO×HBB HOOK-Xだ。
仕様としては、平面磁気ドライバーと圧電素子ドライバー(PZTドライバー)を組み合わせた珍しいモデルで、販売価格は259USD(約36,000円)と個人的には非常に高価な部類に属するIEMだけど、
その音質は、歪みのない超高解像度に着色のないニュートラルなフラット音質と開放型の組み合わせで聴き心地はまさしく最強。
今回は、等ブログはじめての有線イヤホン(しかもIEM)ということで、できるかぎりRAPTGO×HBB HOOK-Xの魅力を紹介していきたい。
さあ、はじめようか。
今回レビューするのは、LINSOUL(リンソウル)の「RAPTGO×HBB HOOK-X」
ステージ上のミュージシャンや音響エンジニア向けのいわゆるIEMだ。
- 世界初の14.2mm平面磁気ドライバーとPZTドライバーを組み合わせたハイブリッド仕様
- 5軸CNC加工が施された開放型デザイン
- 0.78mm2pin高純度OCC銀メッキ同軸ケーブルが付属
- 2.5・3.5・4.4mm選べる3タイプのプラグ付属
本機最大の特徴は、従来のIEMでは一緒にされたことがなかった平面磁気ドライバーとPZTドライバーが組み合わさっていること。
何千もの HiFi オーディオ製品に関する HBB の長年の経験と組み合わせることで、新しい Hook-X は、ハイブリッド ドライバーの世界に新たな嵐をもたらすことは間違いありません。
LINSOUL公式サイトより抜粋
N52磁石で駆動する独自の大型14.2mmの平面ドライバーは、ダイナミックドライバーやバランスドアーマーチュアドライバーより優れた応答性を持っており、20Hz~40KHzのフルレンジで駆動しバランスの取れたチューニングを実現。
広い周波数応答範囲にわたって非常に小さい歪みと高レベルな透明度を実現することができる。
また、圧電(PZT)ドライバーに関しては、軍事工学のバックグラウンドを持つ外部チームと協力し100以上の音響衝撃シミュレーションで微調整された12個のセラミックピエゾ素子からなる両面積層システムを設計。
バランスドアーマーチュアドライバーや静電ドライバーとは比較にならない音の解像度を実現している。
PZTドライバーは構造的として音楽信号を電圧として流すことでセラミック振動板が駆動する仕組み。
ダイナミックドライバーやバランスドアーマーチュアドライバーのようにコイルを要さないから部品が少なく高速変化するのが利点だ。
そして、それらのドライバー特性にあわせて開放型設計となっているから、耳内に圧力を加えずに聴覚疲労を低減する構造となっている。
要するにまさに最強の組み合わせということになる。
RAPTGOには、同名旧モデルのHOOK-Xが存在する。デザインが同じでカラーがグリーンのモデルだ。
HBB HOOK-Xとおなじく平面駆動ドライバーと電圧(PZT)ドライバーを組み合わせたハイブリッドタイプだ。
HBB HOOK-Xは、RAPTGOと世界的にHawaian Bad Boyがコラボし磁気回路の最適化やより薄いダイアフラムの採用など内部構造が刷新された改良版となっている。
ドライバー | 14.2mm平面ドライバー 両面12層PZTドライバー |
インピーダンス | 15Ω |
感度(1KHz) | 02dB±1dB SPL/mW |
周波数応答範囲 | 10Hz~20Hz |
オーディオインターフェース | 0.78mm-2.5mm/3.5mm/4.4mm |
ケーブルの長さ | 1.25m |
パッケージ
ケーブル
ケーブルは、透明性を高めるOCC銀メッキ同軸シールド線を使用した0.78mmの2ピンジャックのモジュラーコネクタケーブルが付属している。
万が一断線してもリケーブルの交換が可能。
3.5mmの一般的なアンバランスジャックと2.5、4.4mmのバランスジャックをそれぞれ交換装着することができる仕様となっている。
外観
シェルはシンプルなデザインで、開放型ということで、フロント部にはパンチホールが無数に開けられている。
僕の見てきたイヤホンのなかでは大きめに属する大きさだ。
- プレーヤー:Pixel7
- DAC:iBasso DC03Pro
- イヤーピース:AZLA SednaEarfit XELASTEC・SpinFit W1
HOOK-Xは、全体的にクリアーで滑らかでどこか温かみを感じられる魅力的なニュートラルな音質だった。
長時間視聴してもまったく聴き疲れを感じさせない高解像度でバランスのとれたサウンドだ。
正直ここまで耳当たりのいい音を聴いたのははじめてで驚きを隠せない。
低音
このイヤホンを使っていて驚いたのは、低音は一定の迫力を保つというよりも楽曲にあわせて変幻自在に変化するということ。
解像度も高くベースの弦を弾くようすまでイメージできるほど鮮明。粒も細かく分離具合も申し分ない。
平面ドライバーの特徴なのか、決してズンズンと響く核には位置せず、ナチュラルで程よい迫力を提供してくれている。
あと、開放型だからか耳から脳に入ったベース音がすーっと抜けていく心地よさも感じ取ることができた。体感レベルで内耳への圧力がなくかなり快感だ。
ただ、逆に言えばいい意味でも悪い意味でも着色のない高解像度な低音なので、楽曲のベースブーストが弱めに収録されていれば当然聴こえ具合も弱めになる。
たとえば、EMINEMの『Venom』なんかは、完全ワイヤレスイヤホンなどで聴くと全体的にダークでサビでの“Venomnnnn‼‼”がもっとも特徴的な闇を感じるポイントだけど、HBB HOOK-Xで視聴すると中~高音のEMINEMの声の後ろに入るヤジのような「Ya-Ya-‼‼」みたいな音声も目立って聴こえすぎる。
中音
中音は、ボーカルボイスにフォーカスしていて近くに感じることができる。
JustinBieberの「Unstable ft.the Kid LAROI」なんかすごい耳元でJustinの美声を浴びることができて最高だ。
鮮明さもあるから洋楽を聴いたとしても発声を細かに聞き取ることができて、聴きながらの口パクがノンストレスでできるレベル。
楽器系の音もピアノやヴァイオリンなどしっかりと高解像度で、でも主張は強すぎず必要な位置で鳴り響くかんじ。コーラスのハモリのナチュラルさも絶妙に雰囲気を出している。
高音
高音は非常に伸びを実感できる煌びやかさを放つ高解像度な質感。
DAC側でスマホの最大値を超えてガンガンと音量をあげていってもキンキンと耳に刺さる節はいっさい感じられず、シャープさと明瞭さが目立つ。
このシャープさと心地よさに関しては、高速応答が利点のPZTドライバーの能力の恩恵なのかも。
この質感なら楽曲を選ばずどんな曲でも鮮やかな高音域を楽しむことができると思う。個人的には多彩な音を複雑に組み合わせたEDMやダンス系楽曲を聴いたときにもっとも発見を実感できた。(この曲こんなに音が混じっていたのか!?と思った)
ぶっちゃけ有線イヤホンはじめての僕からしたら“イイ”としか言いようがない。むしろ文句のつけどころがなかったのが客観的ポイントかもしれない。
おなじ3万円台のIEMを比較しないかぎり、具体的なアプローチは難しいと思ってる。
ただ、
- プロ仕様の着色のない原音に近いサウンドを楽しみたい人
- 高解像度でさまざまな“音”を楽しみたい人
- バランス・アンバランス接続を切り替えたい人
- 開放型の心地よい解放的な音を長時間楽しみたい人
にあてはまる人は、一回eイヤホンさんの店舗とかで試し聴きするきっかけにしてみてもいいかも。
主観でいうと、今回いっしょに提供していただいて現在レビュー中の同社TRIPOWIN Rhombusがあるんだけど、あっちはまたRAPTGO×HBB HOOK-Xとは違うサウンドで、すべての要素において圧倒的に僕はこっちが好み。
また、原音に忠実と定評のゼンハイザー「IE 100 Pro」と比較してみると、解像度は変わらずにHBB HOOK-Xのほうが低音が強力ででも滑らかで長時間の視聴に向いている印象だった。
やっぱり開放型の聴き疲れしないっていうポイントが大きい。さすがプロ仕様といったところ。
ということで、今回はLINSOULのRAPTGO×HBB HOOK-Xについてレビューしてきた。
14.2mmの平面磁気ドライバーと12層両面PZTドライバーのハイブリッド仕様で着色のない原音にちかいサウンドを楽しめるIEM。
リケーブルの交換ができたり、デフォルトで4.4mmのバランス接続も可能な使い勝手も申し分ない最強の一品だった。
- 歪みのない原音に忠実なサウンドを楽しめる
- リケーブル可能な0.78mm2ピン銀メッキ同軸ケーブルが付属
- 2.5mm、3.5mm、4.4mmの切り替えが可能
- 開放型の圧迫感のない高音質で長時間の視聴でも疲れにくい
- シェルが通常のIEMより大型