AFUL Performer7(5+2) レビュー。3.7万円2DD+4BA+マイクロプラナーによるハイブリッドIEM

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AFULから新たにPerformer7(5+2)が登場した。

発売に先駆けて実機を提供してもらったのでさっそく聴き倒してみた感想をレビューしていく。

前回「Explorer」に触れてからというもの、すっかりAFULの虜になってる翁、Performer7にもすっかりハマってしまっている。

Performer7は、6mmダイナミックドライバー×2基、バランスドアーマーチュアドライバー×4基、マイクロ平面ドライバー×1基という計7基の異種ドライバーを組み合わせたハイブリッド構成。

シェルは高精度3Dプリント音響管構造と高減衰空気圧バランスシステム搭載と徹底的に品質に拘ったIEMという。

コレ1本あればもうIEMしばらく要らないんじゃないかなぁ翁。

さあ、はじめようか。

この記事の著者

ネオジャパンデスクセットアッパー

翁(おきな)

オッキーナ

プロフィール

ガジェットが好きな36歳/ ブロガー歴7年/ レビュー数330品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数5,100人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ

この記事は、メーカーからの提供品を基に敬意を持って忖度なし正直に実機レビューしていきます。

AFUL Performer7(5+2)

スペック

インピーダンス: 15Ω20%

感度: 109dB@1kHz

周波数特性: 10Hz-35kHz

ドライブ構成: 2DD+4BA+1マイクロプレーナー

ケーブルコネクタ: 2ピン (0.78mm)

ケーブル長さ: 1.2m

プラグ端子: 3.5mm または 4.4mm

動作音圧レベル: 20~105dB

AFUL Performer7のパッケージはこんなかんじ。

まるで宝石でも入っているかのごとくスポンジに埋まったPerformer7がちらり。

所有欲を満たす高級感のあるパッケージだ。

内容物としては3種類のイヤーピース、専用のハードケース、紙、ケーブル(今回は4.4mmジャックをチョイスした)

ケーブルは8芯の編み込みタイプを採用。けっこうしなやか。

フラットな2pin仕様でプラグ部分にはAFULと印字がされている。

で、これがPerformer7本体。

見る角度によってターコイズだったりブルーになったりと美しく格子柄内に輝くラメ。

目を引くターコイズブルーのカラーが男女問わず映えそう。

サイズは、7ドライバーも入ってる割にはこじんまりしていて、耳への収まりもそう悪くない印象だ。

こちらは同じAFULのExplorerとのシェルビジュアル比較

ぱっと見おなじくらいのサイズ感だけど、Performer7のほうが若干厚みがありごつい。

ノズルもPerformer7のほうが薄く長いのがみてとれる。

Explorerの装着感がぴったりだったので、Performer7の装着感はExplorerよりもややごわつくだろう。

温かみがあり超高解像なエモいサウンド

Performer7の音質傾向は温かみのある弱ドンシャリ系サウンドに仕上がってる。

しかも解像感がかなり高いウォームサウンドなので、一聴して音がいい&落ち着きを感じられる安心感のある質感。

特に解像感に関してはもうエグいレベルだ。1万円台の解像度の高いIEMが砂粒くらいのサイズ感だとするとPerformer7はもはや液体レベル。

どの音域も尖ることなく滑らかにバランスよく出力してくるから、低音ライクなユーザーにはパンチが物足りなく感じるかもしれない。

ただ、迫力を多少落としたとしてもPerformer7のこの安心感のあるウォーマーなサウンドはやばい。

真空管を搭載したDAC、MUSE HiFi M5 Ultraと組み合わせて90年代J-popを聴いたあかつきには、もうエモーショナル極まる。

視聴環境

プレーヤー:Pixel8Pro

DAC:MUSE HiFi M5 Ultra(ハイゲイン 真空管モード)

ストリーミング:Amazon Music Unlimited(ウルトラHD)

ボーカルについては歌唱力のある女性ボーカルと組み合わせると半端なじゃない抑揚感と艶やかさを味わえる。

僕の好きな宇多田ヒカルとアデルが最高に最適なIEMだ。ほかにもザララーソンやカイリーミノーグなども声質を最大限に活かせている印象だ。

低音はタイトめで、ベースはやや太めで下手に出過ぎずでも追いかけようと思ったら見えるくらいの存在感。

中音に混ざるまでいかず絶妙な質感だよねこれ。

ダイナミックドライバーという割には意外にもサブベースも力押しせず、バシッと最小限かつ必要最大限に抑えてくるような具合。このあたりはあえての質感でしょうね。

ONE OK ROCKの『Liar』ってけっこう低音域がごちゃごちゃに混じっちゃう楽曲なんだけど、Performer7はうまくレイヤーできていて呆れるくらいにノれる。

さらに抜けの良さがAFULらしいなと思う。Explorerでもそうだったけど、Performer7にも空気圧バランスシステムが搭載されていてハードな楽曲であっても外耳道内で圧迫感を感じることなく堪能することができる。

中音は、ボーカルだけ前傾とか楽器音だけ前傾とかでなくボーカルは中央、ギターは側面から~といった具合でしっかりと広いサウンドステージ内いっぱいに分離されていて、コブクロの『蕾(つぼみ)』とかまじでサビに行く前に泣いたくらい。

高音については伸びやかで煌びやかで華やかがあり楽曲に鮮度と神聖さを付与している。

先も言ったように超高解像なのは高音も例外じゃなくて、どの楽曲でもクリアーで明瞭だと思える。

ただ、DACのゲイン設定と音量によっては高音がやたらと刺さるから注意が必要だ。

DACゲイン設定は高めにしてDAC側音量を高めに、スマホ音量は小さくしておけば質感はそのままに音量も上げられた。

どのイヤホンの音質と似ているかと言われると、Kiwi EarsのOrchestra Liteがいちばん近い気がする。

迫力よりも解像感と上品さ、サウンドステージの広さや価格帯的にも近しい。

AFUL「Explorer」と「Performer7」で比較

音質について、おなじAFULのIEM「Explorer」と比較してみた。

視聴環境

プレーヤー:Pixel8Pro

DAC:iBasso DC-Elite、MUSE HiFi M5 Ultra、Kiwi Ears Allegro Mini

イヤーピース:EPZ M100

全体的な質感としては正直ExplorerもPerformer7も似ている。

空気圧バランスシステムを活かした抜けと見通しのいい質感はどちらもたまらない。

どちらも低音はそこまで迫力があるというわけではなく弾力重視で、明瞭な中音と透明度の高い高音が心地いい。

明確に違いを感じたのはやっぱり曲全体の統一感。

Explorerは音それぞれ、楽器それぞれがしっかりと分離されていてこれはこれでメリハリがあって聴いていて楽しめるんだけどPerformer7は一貫して滑らかで絶妙な調和を実現しているから1つの曲としての完成度というものを感じることができる。

たとえばさっき聴いてたコブクロの『蕾(つぼみ)』が分かりやすい。

Explorerは全体的にピアノとドラムで引っ張っていて、サビになると力強さが強調されるんだけどPerformer7だとボーカルの感情的なニュアンスとか空気感のほうが印象に残る。

Performer7のサウンドステージの広さもしっかり真価が発揮されている。

小型とはいえ平面駆動ドライバーを搭載しているってのはやっぱり功を奏していると思う。

全体的な質感はExplorerのほうが硬質だね。

パッと聴きのサウンドだと正直Explorerでもいいじゃん!と思えるんだけど、30分~1時間と時間が経つにつれてPerformer7のよさがグイグイ伸びてくる。

温かみのある音質って、時間差で心地よくなってくるからいいよね。

AFUL「Explorer」レビュー。1DD+2BA構成3D空気圧バランス技術搭載全力でひとにおすすめしたいイヤホン

不動の人気はたしか。Performer7、最高です

AFUL Performer7についてレビューしてきた。

低音こそ迫力に欠けるものの、迫力を捨てて得た上質な質感とサウンドステージの広さ、7基の多ドライバーを統一した滑らか超高解像な仕上がりは脱帽ものだ。

また、Performer7はインピーダンスが18Ωで感度105dBと低出力で駆動させることができるのも魅力のひとつ。

もちろん高価なDACであればあるほど解像感は無尽蔵に伸びをみせてくれるけど、安価なDACでもしっかり高音質を体感できる点は決して玄人向けに留まらない。

僕としてはTRIのI3 MK3(コレもやばいやつ)があるから不要かなと思ったけど、じわじわと安心感とエモさを感じさせてくれるPerformer7の音質にすっかりべた惚れしているからしばらくはコレ1本を堪能したい。

AFUL Performer7は現在予約を受け付け中。

11月11日、ポッキーの日に正式発売開始だ。

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