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TINHIFIのインイヤーモニターDUDUについて実機レビューしていく。
なかなか可愛らしいパッケージのイメージを見事に裏切ってくる実力派で、ポジションとしてはT5Sに手が出ないユーザー向けなIEMだ。
- 13mm平面駆動ドライバー搭載
- 科学的音響アンチレゾナンスキャビティ採用
- 航空宇宙グレードのアルミニウム合金製シェル
- 3.5mmジャックケーブルとDAC搭載Type-C端子ケーブルの2種類が付属(記念版のみ)
久しぶりの平面駆動ドライバー。ちょっと前に同じTINHIFIのP1 MAX Ⅱをレビューしたけど、あれも平面駆動ドライバーだったね。
今回は、DUDUとT5S、P1 MAX Ⅱの3モデルの比較もしていこうと思うので、参考にしてみてほしい。
さあ、はじめようか。
ネオジャパンデスクセットアッパー
翁(おきな)
オッキーナ
ガジェットが好きな36歳/ ブロガー歴7年/ レビュー数330品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数5,100人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
この記事は、メーカーからの提供品を基に敬意を持って忖度なし正直に実機レビューしていきます。
※有線イヤホンを使ってみたいなと興味があるひとは、まずは「有線イヤホン素人の僕が15本以上触れてみて分かった【初めての1本】におすすめな5選」を参考にしてみてください。
実際のDUDUがこちら。
航空宇宙グレードのアルミニウム合金でできたビルド、シンプルでかっこいい。iPhoneといっしょに持ち歩いたら合いそうやんね。
プラグは0.78mmのフラット2ピン仕様を採用している。
ケーブルは通常版は0.78mmタイプの1本のみが付属しているけど、記念版にはType-C端子でスマホに直挿しができるDACとマイクを搭載したケーブルが付属してくる。
最大32bit/384kHzをサポートしていて、通話などにもイヤモニを使いたいひと向けの仕様だ。(使うか?)
イヤーピースはありきたりなモノと、低反発イヤーピースが1サイズのみ同梱されている。なぜかめっちゃ爽やかなブルー。
DUDUをもってこのブログでも6種類目となるTINHIFIイヤホン。
いつも思うけど、TINHIFIのIEMってほんとどのモデルも完成度が高い。
ターゲットがしっかり絞り込めていて、ビルドクオリティから付属ケーブルの質感までチープさを一切感じさせない工夫がされている。だからこそ、TINHIFIを知ったひとはTINHIFIにこだわる(っていう僕の根拠のないイメージ)
TINHIFI DUDUは平面駆動ドライバーを搭載しているだけあって、テクニカルなサウンドを持ち味としている。
フラットに近いくらいにゆるめのV字傾向で、硬質、見通しがよく雑味がなくデティールの繊細さも申し分ない。すごく聴きやすい音質だ。
あと、DUDUは流す楽曲によってボーカルの主張具合や中心的な楽器のサウンドの変化が著しいなという印象をおぼえた。
ホールジーの「グレイヴヤード」では、楽器以上に最前線にボーカルがきて曲全体を引っ張るけど、miletの「hanataba」ではボーカルは1歩後ろに下がり周囲の楽器音が華やかに舞う感じになる。といったかんじ。
低音域はミッドベースに量感があるし、ロック系楽曲でもスピード感にきちんと対応できる。
ヒップホップやR&B楽曲ではサブベースもバシッとパンチ力が味わえるけど、一般的な中華イヤホンのような脊髄まで響くような重厚感はない。
ロックになるとやや物足りなさがある。ONE OK ROCKの楽曲も音がつぶれることなく難なく鳴らすけど、ド迫力とまではいかず忠実さが優先されている印象。低音ライクな人にはちょっと物足りないかも。
楽器の分離感や定位性は非常に高レベルで、というかDUDUの真価はここだね。立体感は価格帯としては圧倒的。レイヤー感のある楽曲でも一音一音味わうことができるのがDUDUのよさだ。
ビリーアイリッシュの「BIRDS OF A FEATHER」はイヤホンによっては濁って聴こえるようなところがある楽曲だけど、DUDUなら終始クリアーに華やかに背景のギターの弾力まで楽しむことができる。
楽曲ソースによっての変化は、言い換えれば原音忠実ってことになるのかな?
個人的にはいろいろな曲を聴きたくなるから楽しめている。
また、DUDUはインピーダンスが32Ωで感度103dBと1万円前後のDACでじゅうぶん鳴らせるIEMなんだけど、iBassoのDC-Eliteと組み合わせると全体的な解像感は増すものの、その分寒色系っぽい質感になりすぎて聴き疲れる。
個人的にはDUDUはMUSE HiFiのM5 Ultraと組み合わせた方が好みだった。
低音はすこし抑えられるけどサウンドステージはグッと広がるし、温かみが付与されて長時間聴けるようになるからおすすめだ。
DUDUとT5S、P1 MAX Ⅱの3モデルでそれぞれ比較してみた。
現在のAmazon価格ではT5SもDUDUもP1 MAX Ⅱも似たり寄ったりの価格。選びきれないな…
まず見た目ではT5SとDUDUがよく似ている。というかほぼいっしょなデザイン。でも実際はサイズ感がやや異なる。
T5Sのほうがノズルが長く、耳へのフィット感がいいのに対しDUDUはノズルがやや短めの設計になっていてけっこう深くまで入れ込まないとフィット感を得られない。耳の小さなひとにはT5Sのほうが好印象な装着感だろう。
DUDUとP1 MAX Ⅱとだとシェルのデザインはまったく異なる。
サイズ感も似ているけどDUDUのほうが本体がやや薄いから、P1 MAX Ⅱのほうが装着感はいい。
見た目がそっくりなT5SとDUDUだけど、積んでいるドライバーの種類はちがう。平面駆動ドライバーを搭載しているDUDUに対してT5Sはダイナミックドライバーを搭載している。
だから音質ももちろん異なる特性をもってる。
デティールの細かさや分離感、寒色系硬めの質感はT5SもDUDUも同レベルだけど低音やボーカルの勢いや迫力の強さではT5Sのほうが圧倒的に強みがあり、DUDUでは物足りなさをかんじたロックもT5Sならスカッとするくらいにド迫力で鳴らしてくる。
DUDUは迫力よりもバランス重視で、T5Sよりもスッキリとクリーンなサウンドが楽しめる。
いっぽうでP1 MAX ⅡはDUDUとおなじ平面駆動ドライバーを搭載しているけど質感が異なる。
P1 MAX Ⅱはぜんたいてきに温かみがあり滑らかな質感になっていて、低音が太くて伸びる傾向にあるからスケール感が得られる印象だ。80年代90年代ポップスとか感傷的な歌詞の楽曲をより楽しみたいなら余韻重視なP1 MAX Ⅱが最適だろうね。
まとめると、DUDUはP1 MAX ⅡよりもT5Sよりも分析的でさっぱりとしたIEMということになる。
価格に見合ったクオリティだね、DUDUは。
TINHIFI史上最強のT5Sと外殻はにていて、音質もほぼ同類でありながら迫力を捨ててデティールに全振りした質感は寒色好きなひとにはハマると思う。
個人的にはおなじ平面駆動ドライバーを搭載したP1 MAX Ⅱよりは面白みがあるIEMだと思う。
唯一、ケースかポーチが付属していたらよかったなぁ。