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この記事では、BQEYZから提供してもらったインイヤーモニター「Autumn」について、イヤホン好きなガジェットブロガー翁が実機レビューしていきます。
当ブログの運営者、ガジェット大好き翁(おきな)@okinalogです。よろしくね。
BQEYZ Autumnは、大口径13mmのシングルダイナミックドライバーとハウジング部のベントに交換可能な3種類の調音フィルターを採用することで手軽にサウンドモードを切り替えることができるユニークスキルを持ったIEMです。
お値段22,699円。
個人的には、高音質さと面白みを兼ね備えたIEMってことで、実力はWinterほどではないけど好きなイヤホンでした。
去年9月初頭発売のIEMながら、いま聴いてもしっかり高音質と実感できる実力機です。
さあ、はじめようか。
ネオジャパンデスクセットアッパー
翁(おきな)
オッキーナ
ガジェットが好きな36歳/ ブロガー歴7年/ レビュー数330品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数5,100人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
今回レビューするのは、中国のイヤホンブランドBQEYZの四季シリーズイヤホンのひとつ、「Autumn(オータム)」です。
以前レビューしたWinterのひとつ前のモデルで、前身の「Spring」や「Summer」のようなハイブリッド仕様とは異なるシングルダイナミックドライバー構成が特徴のモデルとなっています。
- 13mm大口径デュアルキャビティダイナミックドライバーをシングル構成
- 3種類のマグネット調音フィルターシステムを搭載
- 高純度銅線による4芯ケーブルを採用
最大の特徴である3種類の調音フィルターは、BASS(グレー)、NOEMAL(ゴールド)、TREBLE(シルバー)の3種をハウジング部の空気孔にマグネットで取り付け交換することができ、これにより音の傾向を切り替えることができるようになっています。
周波数帯域:7-40,000Hz
インピーダンス:46Ω
感度:101dB
ケーブル:2.5mm/3.5mm/4.4mm 0.78mm2pin仕様
パッケージ
BQEYZ Autumnのパッケージには、2種類のイヤーピースと調音フィルター、ノズルブラシ、PUレザーハードケース、説明書類が同梱されています。
調音フィルターは、付属の専用マグネットスティックでカンタンに交換することができます。
表裏があるのでよく見て取り付けましょう。
ケーブル
ケーブルは、4芯の高純度銅線に銀メッキ加工が施された編み形状で、取り回しは比較的しやすい質感となっています。
外観
BQEYZ Autumnのシェルは5軸CNC加工で生成されたcoolなメタル質感で、印象的な流線形模様が施されています。
今回選んだのはネイビーですが、かなりかっこいいですよね。
大きさは、Winterと比べると3分の2程度の薄さでコンパクトかつシンプル。
Winterは意外とひとを選ぶ装着感だったのに対してAutumnは耳の穴の小さいひとでも快適に装着できる小ささとなっています。
ノズルはメタル製で、ダイナミックドライバーとは相性がいい素材を採用しています。
やや太めなのでイヤーピースは選ばずに装着できそうです。
BQEYZ Autumnを実際につかってみての使用感をレビューしていくよ!
プレーヤー:Pixel7(DAC経由)
DAC:iBasso DC03Pro
イヤーピース:デフォルト
バランスのとれたしっとりコクのあるレトロサウンド!?
- 低音:ズンと深く輪郭はやや太め、じっとり全体に広がるタイプ
- 中音:明瞭で粒立ちがよくボーカルが聞き取りやすくクセもない
- 高音:すこし控えめで煌びやかさはあまりないけどポイントは抑えるかんじ
Autumnのサウンドは、しっとりとマイルドな、それでいて各音域のディテールも美しいなんとも清々しい気持ちになる音質のIEMです。
各音域がバランスよく出力されていて、解像感を嗜むことができる音質傾向となっています。
やさしい歌声のR&B(とくにバラード楽曲)か、かっこいい低音が引っ張るタイプのヒップホップやクラブ系サウンドと相性がバツグンにいい印象だね!
先日レビューしたRAPTGOのBRIDGEがおなじような寒色傾向のサウンドとなっていましたが、Autumnは暖色よりの寒色といった具合で、自然な伸び感とやさしさのあるサウンドとなっていてクセを感じさせないところがあります。
(調音フィルターをBASSに交換すると低音がブーストされ結構似た音質にはなります)
中~高音にかけても無駄な飾りっけはないかんじですが、抜けがよくピーク感もないのでスーッと滑らかに突き抜けていくような、
針の穴に一発で糸が通ったときのような緻密さと清々しさを感じます。
ただ、さきほども書いたように基本としてしっとりマイルドな質感ではあるのでフレッシュというよりはレトロなサウンドなほうが相性がいい気がするので、レトロミュージックを楽しむひとのほうが満足度は得られるかもしれません。
- BASS(グレー):低音域がぐんと前に出てきて楽曲全体を覆うかんじ。いちばん変化を感じることができる。ボーカルは一歩下がるけどパワフルさは増す印象
- NORMAL(ゴールド):デフォルトの状態。バランスがとれていてクセがないやさしいサウンド
- TREBLE(シルバー):高音域が気持ち煌びやかさを得て音場がきもち広がる印象
音場と定位感
- 音場・サウンドステージ:頭上から前後方に自然な伸びを感じることができる
- 音像・定位:1DDとしてはかなり頑張っていて、音像もはっきりしていてバンド系楽曲で最も魅力的に聴こえる
- 分離感:ボーカルはクリアーで、低音はすこし太めと違う質感の音をしっかりと分離して確認することができる
個人的にAutumnの魅力は音だけでなく空間表現力にも長けているところかなと思います。
ダイナミックドライバーシングル構成でありながら、BA+DDのハイブリッドモデルのようにしっかりと分離感が優れているんですよね。
ボーカルは間近に聴こえるし、楽器コーラス系がしっかり後方各方向から流れ込んできて、さいしょの1曲目から「ほっほぉ~!?」とニヤけるレベルではあります。
この分離感のおかげで、そこまで広くない音場を最大限にカバーできている気がします。
DD1基でこの質感はすごいよほんと。
相性のいいイヤーピース
個人的にAutumnと相性がよかったと思うイヤーピースは、翁大好きSpinFitの「CP100+」ですね。
遮蔽性も増すし、デフォルトのイヤーピースよりもボーカルが近くなって楽器全体の解像度が向上して聴こえるようになります。
BQEYZ Winterとの違い
解像度・サウンドステージ・分離感では圧倒的にWinterのほうがやっぱり数段うえ。断然Winterのほうが音はいいです。ただ、Winterは骨伝導の恩恵をしっかり受けられるよう耳にジャストフィットさせる必要があるので、個人的にはそれがややストレスに感じてしまって、手軽に高音質なAutumnのほうが好きなんですよね。
レビューはこちら
TINHIFI T4 Plusとの違い
どちらも滑らかでまろやかな聴きやすいサウンド傾向なので迷いどころ。ただ、高音の煌びやかさはT4 Plusのほうが心地いいし、値段的に圧倒的に手頃なので、もしAutumnの調音フィルターに興味をそそられないのであれば、この2種なら僕はT4 Plusをおすすめするかなぁ。
レビューはこちら
Kiwi Ears QUARTETとの違い
Autumnとは双極っぽさを持つIEMで、終始エネルギッシュで低音の深さとパワフルさはQUARTETのほうが数段うえです。ただ、Autumnの魅力はバランスのとれたやさしさ溢れる音なので、どちらかを視聴してみて好き嫌いのその裏目をみて選んでみてもいいかも。
- 寒色系ながらも滑らかでやさしいサウンド
- 3種類のマグネット調音フィルターで音質を手軽に変化させることができる
- Winterよりは装着感がいい
- Winterほどの高音質ではない
ということで、今回は中国のイヤホンブランドBQEYZの四季シリーズがひとつ「Autumn」を実機レビューしてきました。
ダイナミックドライバーシングル構成でありながら、滑らかで聴きやすいのが印象的な誰でも高音質と感じられるサウンドづくり、さすがBQEYZさんといった印象のIEMでした。
個人的にはWinterほどの高音質とはいかないものの、装着感ではWinter以上に収まりがよくて好きです。
3種類の調音フィルターで手軽にサウンド傾向を切り替えられるギミックも楽しみ甲斐があっていいですよね。
あまりドンシャリサウンドが得意ではないけど、解像度のたかいサウンドを味わいたいというひとにはおすすめしたい1本です。