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愛用するiBassoのUSB DAC「DC03Pro/DC04Pro」を提供してくれたMUSINが新しくTWISTURAというブランドを取り扱いはじめたということでさっそく送ってもらった。
モデル名「D-Major」だ。
宇宙刑事が装着していそうなメタリックなビジュアルに、ベリリウムダイアフラムダイナミックドライバーを搭載したシングルDD構成。
さらには3種類の交換式音質変化フィルターを採用。
さらにさらにオリジナルのポータブルポーチとUSB Type-C変換アダプタまで付属して9,000円以下という驚き価格破壊具合。
では、実際のところどうなのかみていこう。
ネオジャパンデスクセットアッパー
翁(おきな)
オッキーナ
ガジェットが好きな36歳/ ブロガー歴7年/ レビュー数330品以上(うちイヤホン180種類以上)/ Xフォロワー数5,100人突破/ YouTubeチャンネル開設(奮闘中…)/ 【ネオジャパンデスクセットアッパー】と称して日本みのある独自のデスク環境を構築中/ 普段はサラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
この記事は、メーカーからの提供品を基に実機レビューしていきます。
※有線イヤホンを使ってみたいなと興味があるひとは、まずは「有線イヤホン素人の僕が15本以上触れてみて分かった【初めての1本】におすすめな5選」を参考にしてみてください。
TWISTURA(ツウィスチュラ)は中国を拠点とした新興ブランドで、展開モデルは現在D-Majorの1モデルのみらしい。
ドライバーには、ベリリウムメッキ振動板とPUサスペンションを採用している。
硬さと軽さ、歪みの抑制力に長けたベリリウム振動板に、弾力のあるPUサスペンションを組み合わせることでクリアーでフレッシュな中高音域と臨場感のある低音を実現しているとのこと。
また、D-Majorのギミックとしてサウンドチェンジャーになる交換フィルターがある。
デフォルト・ポップ・クラシックの3種類が付属しており、それぞれ好みにあわせて音を変更することができる仕様となっている。
そのほか、音響エアーベンチレーション設計を採用している点も抑えておきたい。
これはチャンバー内の空気圧を抑制するもので、ダイナミックレンジの向上と音響性能の向上に一役買っている。
これがD-Major本体。
“D”を模した独特のビルドデザイン。
亜鉛合金メッキを鏡面仕上げしたメタルメタルしいリアチャンバーに、酸化処理を施し耐酸化性・耐腐食性を備えた上質なマット仕上げのフロントチャンバーの組み合わせ。
チラッと内部配線が見えるフェイス部分の採用は、技術力を自慢しているようにもみえる。
新興ブランドのファーストモデルとしては類を見ない独創的なフォルムの製品を投下するあたり、個人的には好感が持てる。
昨今のイヤモニはどれも似たようなデザインで独自性に欠ける。
このくらい挑戦的な尖ったデザインがあってもいいじゃない。しかも高級感もしっかりあるし。
プレーヤー:Pixel8Pro(DAC経由)
DAC:iBasso DC04Pro
イヤーピース:SpinFit OMNI、AZLA SednaEarfitMAX、EPZ M100
ストリーミング:Amazon Music Unlimited (URTLA HD)
アンダー1万円とは思えない満足度の高いサウンド
D-Majorのサウンドは値段としては出来栄えよく想像以上が最適な表現。
中音がしっかり出ていて低音高音にメリハリのある元気なサウンドだ。
まずはUsher×アリシアキーズ『My Boo』下手なイヤホンだとアリシアキーズの声にUsherの声が隠れてしまったりする独特の楽曲なんだけど、D-Majorではしっかりどちらのボーカルも近く前面に出ていて埋もれ感は感じられない。
つぎはONE OKROCK『Make It Out Alive』アンダー10,000円のイヤホンだと情報量と勢いが強すぎてサビで減圧気味になってしまう楽曲だ。(主観)
ここは意外にもかなり食らいついていた。
キックドラムの迫力もしっかり出てるしちょいちょい差し込む高音も伸びよく煌びやかさがある。
ボーカルも最前線でバランスは損ねず聴ける。
応答速度の速いベリリウム振動板と弾力のあるPUサスペンションが貢献している。いいぞ。Rockもイケる。
さいごはYosi Horikawaの『Bubbles』ひたすら小さな球体たちが床に落ちる音が流れる楽曲だけど、D-Majorは球体がどの位置に落ちたかがはっきりとわかる。
定位感・分離感も10,000円台後半のイヤホンと引けをとらないクオリティだ。
つぎに交換フィルターについても触れていく。
交換フィルターは3種類から選べ、好みに合わせてノズルを交換するカタチでカスタムができる。
- Pop:全音域エネルギッシュで迫力がある。低音が最も力強い
- Classical:低音ががっつり抑えられ全体的にしっとり大人しめ。音場がいちばん広く感じられる
- Default:Popよりやや控え気味だけどClassicalほど大人しすぎない。
フィルター自体をみると分かるとおり、DefaultとPopは似ているのに対してClassicalだけノズル部分が長い。
ってことで素人ながらにDefaultとPopではほぼ違いがなくてClassicalだけ音の距離感が増して音場が広く感じられるんじゃないかと思う。
J-popとかアニソンとか、昨今流行りの楽曲を聴くんならPopフィルター一択。オペラやクラシック、サントラとかを聴くときはClassicalを使えばいいと思う。
なんにせよアンダー9,000円で交換フィルターで味変を楽しめるなんてコスパお化けすぎる。
USB DAC不要なType-Cアダプタの付属は有線イヤホンデビューライク
D-Majorの隠れた魅力として、USB Type-C変換アダプタが付属しているところがあげられる。
最近のスマホはイヤホンジャックが備えられてないものが主となってきているなかで、DACを買い足さずにすぐにイヤホンを楽しめるのは有線イヤホンデビューを決意したユーザーにはうれしいポイントだ。
実際、USB DACと比較して音については多少なりとも違いはある。
DACに対してアダプタ経由の音は出力に歪みがありRockなど激しめのサウンドを再生すると浮ついたような質感にはなる。
ただ、ふつうに聴く限りひどいということはないからDACの音を耳にしていないかぎり気にはならないレベルだろう。
なんにしてもよりよいモノを経験してしまうとかえって欲張りになるというものだ。(なんだそれ)
装着感と快適性
正直言ってこのD-Majorのビルドデザインは人を選ぶことを強く伝えたい。
というのも、形状かシェル本体の重量かノズルの形状か、またはそれらすべての複合でか僕の耳にはしっかりフィットしてくれない。
厳密には付属のイヤーピースが僕の耳に合わない=D-Majorがフィットしない。
結局、手持ちのEPZのイヤーピース「M100」のLサイズがたまたまジャストフィットしてくれたおかげで難を逃れたかたち。
このフィット感の事情についてはD-MajorのAmazon評価コメント欄にもユーザーから声が上がっているので少なからずD-Majorは人を選ぶイヤホンなんだと言える。
ただ、フィットさえすれば非常に元気なサウンドを味わえるので、どうせならイヤーピースを拘る機会として考えてほしい。
ホールド力の高いAZLA SednaEarfit XELASTECあたりのイヤーピースを持っておくと安心だろう。
KZ ZS10Pro 2との比較
互角。
まず、各音域の主張具合はほぼ変わらず、強いて言うならD-Majorのほうが中音が前に出ていることで力づよさを感じられる。
高音についてはKZ ZS10Pro 2のほうが気持ち煌びやかなようだ。
いずれも音質変化ギミックを搭載しているので、音質での勝負は難しい。
ただ、先述したようにD-Majorの形状は人を選ぶので無難に攻めるならKZ ZS10Pro 2だろう。
>KZ「ZS10 Pro 2」レビュー。9,000円台4BA+1DDチューニングスイッチ搭載HVイヤホン
AFUL Explorerとの比較
ここは即答、断然Explorer推し。
個人的にだけど高音の伸びと中音域の粒立ち、そして圧力を感じさせないExplorerの空気圧バランス構造の右に出るアンダー10,000円IEMは今のところない。
ただ、いっぽうでExplorerは低音の迫力に欠けるところが大きな弱点なので、メリハリのある元気なサウンドを求めるって人はD-Majorのほうが満足度は高いだろう。
>AFUL「Explorer」レビュー。1DD+2BA構成3D空気圧バランス技術搭載全力でひとにおすすめしたいイヤホン
メリットデメリット
こんな人におすすめ
- 人と被らないオシャレなイヤホンがほしい人
- はじめての有線イヤホンに挑戦してみたい人
- 1万円以下で付属品も豪華なイヤホンを探している人
- 元気が出るような前向きな楽曲をよく聴く人
サウンドクオリティはピンキリだから好き嫌いあるけど、D-Majorは前向きな音質なので好きな人は多いだろう。
付属品の完璧さはほかの中華イヤホンとは格別なのは間違いない。
9,000円以下という価格を考えれば名機といっても過言ではないクオリティだ。
正直装着感はイヤーピースで矯正できるから、ビジュアルが気に入ったのであれば買いだと僕は思う。