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この記事では、LINSOULより提供してもらったTANGZUのインイヤーモニター「Wan’er S.G」について音質や外観など良し悪しを80本以上のイヤホンに触れてきたガジェットブロガー翁が実機レビューしていきます。
当ブログの運営者、ガジェット大好き翁(おきな)@okinalogです。よろしくね。
TANGZU「Wan’er S.G」は、PET振動板ダイナミックドライバーとネオジムN52磁気、デュアルキャビティを搭載したイヤホンです。
お値段2,920円。
ほどよい装飾が施されたおしゃれなシェルに、隠し事のない率直でさっぱりとしたサウンドが味わえるコストパフォーマンスに優れたモデルとなっています。
スマホ付属のイヤホンからのステップアップには最適な価格帯とデザインをもった商品です。
さあ、はじめようか。
ジャパニーズガジェットブロガー
翁
おきな
ガジェットが大好きな34歳/ ブロガー歴5年/ レビュー数180品以上(うちイヤホン80種類)/ サラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
※有線イヤホンを使ってみたいなと興味があるひとは、まずは「有線イヤホン素人の僕が15本以上触れてみて分かった【初めての1本】におすすめな5選」を参考にしてみてください。
今回レビューするのは、中国はTANGZUのカナル型イヤホン「Wan’er S.G」
主な特徴は以下です。
- おしゃれなビルドデザイン
- デュアルキャビティ設計
- 10mmPET振動板搭載
- 高純度5NOFCケーブル
- 0.78mm2pinリケーブル仕様
Wan’er S.G最大の特徴は、しっかりとしたコンセプトに沿って造られた本体ビルドデザインの美しさです。
白黒・陰と陽のカラー展開で、フェイスプレートに雲のイラスト、3,000円としては気を配られた上質なデザインとなっています。
歪み率の低いPET振動板ダイナミックドライバーをしっかりとチューニングし、自然さと明瞭さを強調したサウンドづくりを徹底しているようです。
周波数帯域:20Hz-20KHz
感度:107dB@1KHz
インピーダンス:20Ω
ケーブル:0.78mm2pin
パッケージ
Wan’er S.Gのパッケージには、大きく女性のイラストが描かれています。
詳しくは知りませんが、“上官婉儿”と書いてあって、調べると中国では有名な詩人の名前らしいです。シャングァンワーナーと読むようで、まんまWan’er S.Gとして商品名になっています。
Beats By Dr.Dreみたいなものだな。
ケーブル
Wan’er S.G付属のケーブルは、0.78mm2pinのdqcタイプとなっています。
高純度な銀メッキ線を内蔵していて、リケーブルが可能です。
外観
Wan’er S.Gのビルドデザインは、ほどよく上質な装飾が施されています。
全体は半透明な樹脂素材で覆われていてフェイスプレートには雲のイラストがプリントされています。
ホワイトをベースに部分部分ゴールドがあしらわれていて嫌味のない高級感があります。
特にホワイトに関しては、清潔感があって女性ウケがよさそうです。
それでは、ここからTANGZU「Wan’er S.G」を実際につかってみての感想をレビューしていきます。
まず、前提として今回Wan’er S.Gはエージングを120時間ほど行っています。
開封当初は簡素でなんの味もないストレートな音質でしたが、エージングを経て多少深みと色気のあるサウンドに変化しました。
エージングは必須のイヤホンですね。
ボーカルのメッセージ力を増幅させる正統派なサウンド
- 低音:パンチには欠けるけど、耳にしっかりフィットしていれば主張はある。解像度重視
- 中音:楽器音は控えめだけどボーカルはすごく聞き取りやすい。コーラスのハモリ具合は〇
- 高音:ざらつきが感じられる楽曲もあるけど、明瞭さはあって聴きやすい
Wan’er S.Gは、ゆるやかなU字を描いた弱ドンシャリサウンドにチューニングされたイヤホンとなっています。
いちばん目立つのは、ボーカルの主張力がたかいこと。
特にバラード系の楽曲を聴いてみてください。
歌に込められた喜怒哀楽に通ずるメッセージ性を読み取れるレベルで聴きやすいです。
その他の楽器音はサポートに過ぎません。
ただ、サポートする音域に関しては広めみたいでKZの「DQ6」では聴こえなかった音がWan’er S.Gでは聞くことができました。
値段が値段なので、解像度は決して高くはありませんが、必要最低限の迫力は持ち合わせています。
スマホ付属のチープなイヤホンとは一線を画してます。
定位感と音像
Wan’er S.Gぼ定位は価格帯としてはしっかり作り込まれていると思います。
- 音場(サウンドステージ):窮屈さは感じられないレベル
- 音像定位:1DDにしてはきちんと立体感や奥行は感じ取ることができる
- 分離感:ボーカルとの距離感は明確で価格帯としては優秀
- ゲーム用途:ステージ音はそこまで検知しやすくない。斜め方向があまり明確ではない
とくにボーカルと楽器音との距離感の差別化はしっかり意識されています。
このあたりは、スマホ直挿しよりDACを経由すると顕著によく聞き取れます。
おすすめのイヤーピースは、AZLA SednaEarfit MAX
TANGZU「Wan’er S.G」は、2,000円台としてはうれしいことに付属しているイヤーピースのバリエーションが豊富です。
そのため、僕の感覚ではサードパーティ製のイヤーピースは特段必要ではありません。
ただ、デフォルトのイヤーピースに痒みを感じることがあるというひとは、AZLA SednaEarfit MAXは相性がよかったのでおすすめです。
レビューはこちら
今回は、TANGZU「Wan’er S.G」と4,000円以下の価格帯のイヤホンとで聴き比べをしてみました。
final「E3000」との比較
- 音域カバー力はほぼ互角っぽい
- シェルの小ささはE3000だけど装着感はWan’er S.Gのほうがフィットする
- 解像度はE3000のほうがたかい
悩ましい選択になりそう。デザインで選んでもいいかも。
KBEAR「玄武」との比較
- 全体の解像度は玄武のほうがいい
- 奥行や分離感は玄武のほうがたかい
- 全体的にバランスがいいのはWan’er S.G
- 装着感が軽いのはWan’er S.G
全体の解像度では玄武が圧倒しているけど、クセがあるから初心者ならWan’er S.Gかな。
レビューはこちら
TINHIFI「C2 Mech Warrior」との比較
- 中音の解像度はC2が圧倒的にたかい
- ボーカルの聴きやすさはWan’er S.Gに軍配
- 音の柔らかさはWan’er S.Gのほうが上手
両極の2本だね。中音重視ならC2、それ以外で選ぶならWan’er S.Gってかんじ。
レビューはこちら
ということで、今回はTANGZUのインイヤーモニター「Wan’er S.G」を実機レビューしてきました。
- クセのないバランスのとれたサウンドが味わえる
- ボーカルのメッセージ性を強調してくれる
- お値段以上のお上品なデザインとカラーリング
- イヤーピースがたくさん付属している
- 解像度があと一歩ほしいところ
- 良くも悪くも味付けがさっぱりしすぎている
大前提として、2,900円台としては製品のコンセプトと音質はしっかりと作り込まれていて、1DDながら分離感も優れていてコストパフォーマンスに優れたイヤホンだと思います。
リケーブル仕様なので、上質なケーブルに交換することで音質がどう変化するか聴いてみたいものです。
- スマホ付属のイヤホンからの脱却を試みているひと
- 有線イヤホン初心者
- 主張の控えめなデザインのイヤホンを探しているひと
- クセのないさっぱりとしたサウンドを求めているひと
- ボーカル重視イヤホンがほしいひと
インイヤーモニターがどのようなものか、興味のあるひとはWan’er S.Gはクセの少なさから入りやすい1本だと言えます。
音に肥えたひとには少々味付けが足りないと感じるでしょう。
デザインもおしゃれでお値段以上なので接しやすいのではないでしょうか。
シェルのデザインに好印象を感じたのであれば買いで損はないと思います。
イヤーピースが豊富に付属しているのも魅力のひとつです。