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この記事では、LINSOULより提供していただいたTINHIFIのイヤホン「C3」の音質や魅力について、80以上のイヤホンをレビューしてきたガジェットブロガー翁が実機レビューしていきます。
当ブログの運営者、ガジェット大好き翁(おきな)@okinalogです。よろしくね。
TINHIFIイヤホン第3段目として「C3」を手にしました。お値段5,600円。
このイヤホンをひとことで言うなら、“優等生”
前回おなじTINHIFIのC2をレビューし、その音質のよさに驚かされましたが、C3はC2より若干1,000円ちょっと高いだけにも関わらずC2を軽々と置き去りにするほど完成度のたかい仕上がりになっています。
音質だけでなく、ビルドデザインの高級感、装着感、ケーブルの質感、どれをとっても満足度のたかいクオリティです。
5,000円台のIEMで迷ったらC3が正解!
さあ、はじめようか。
ジャパニーズガジェットブロガー
翁
おきな
ガジェットが大好きな34歳/ ブロガー歴5年/ レビュー数180品以上(うちイヤホン80種類)/ サラリーマン/ 4児の父/ “みんなといっしょ”が苦手なタイプ
※有線イヤホンを使ってみたいなと興味があるひとは、まずは「有線イヤホン素人の僕が15本以上触れてみて分かった【初めての1本】におすすめな5選」を参考にしてみてください。
今回レビューするのは、中国はTINHIFI(ティンハイファイ)のインイヤーモニター「C3」。
同社「C2」の上位モデルです。
C3がどんなイヤホンなのか、特徴は以下のようになっています。
- LCPスーパーリニアコンポジットダイアフラムを備えたDDをシングルで搭載
- 日本製(DAIKOKU)0.035mmCCAWコイル搭載
- N52ネオジム磁気回路搭載
- 4芯銀メッキケーブル採用リケーブル仕様
- 人間工学に基づいた軽くて装着感に優れたビルド設計
- 高級感あふれるカーボン製シェル
TINHIFI C3は、弾力性にすぐれたPU+LCPによるスーパーリニアダイアフラムを備えたダイナミックドライバーを1基搭載しています。
ボイスコイルには、日本製でDAIKOKUのCCAWコイルを用いていて、豊かで広い音域をハリのある迫力あるサウンドで楽しむことができる設計となっているのが魅力です。
N52ネオジム磁気回路とレジン素材ビルドの組み合わせから伸びの少ないニュートラルでキレのいい音質が想像できます。
人間工学に基づいた外耳にフィットする形状で、フェイスプレートにカーボンを沈めステムまで包むレジンを採用することで快適なフィット性とシンプルなビジュアルに仕上げています。
周波数応答:10-20KHz
感度:106±3dB
インピーダンス:32Ω
ケーブル:0.78mm2pinケーブル
パッケージ
C3には、イヤーピースとケーブル、説明書とC3本体が同梱されています。
5,000円台なので当然といえば当然ですが、残念ながらポータブルケースは付属していません。
これでケースが付属してたらコスパ神と呼ぶところです。
ケーブル
TINHIFI C3のケーブルは、270Cの4芯銀メッキワイヤーが採用されています。
0.78mm2pinのリケーブル仕様です。
見るに部品はT4 Plusとほぼおなじ色で、形状もよく似ているため両用しているんでしょう。
外観
C3はシェルのクオリティから美しく、上質です。
フェイスプレートには軽くて丈夫でモダンなカーボン素材を使用し、外周をレジンでまるっと包み込んでいます。
人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインで、外耳に密着するよう独特なフォルムになっていて遮蔽性も期待できます。
C3は同価格帯のQKZ HBB KhanやKiwi Ears Cadenzaとくらべてより耳にフィットしやすいエルゴノミクス形状となっていることがわかります。
2万円を超えるKiiBOOMの「Evoke」に似た装着感が5,000円台で得られるのは魅力ポイントだね!
プレーヤー:Pixel4a(直挿し)、Pixel7(DAC経由)
DAC:iBasso DC03PRO
イヤーピース:AZLA SednaEarfit XELASTEC
ストリーミング:Amazon Music Unlimited
このイヤホンに関してはエージングはあまり劇的には変化は見られませんでした。
一応レビューでは、120時間ほどはエージングを施しています。
ただ、C3はインピーダンスが32Ωあるので、スマホ直挿しよりもDAC経由のほうがより力強く臨場感のあるサウンドを楽しめます。
ポイントを抑えたバランスのとれた弱ドンシャリサウンド
- 低音:しっかりと主張があり太く力強い。弾力があってキレも申し分ないけど強すぎない
- 中音:ニュートラルでクセがなく解像度は申し分ないけど、少し凹み気味。高音めの男性ボーカルと相性がいい
- 高音:滑らかで尖らず聴きやすい。主張が強すぎず伸びなどの着色も抑えられていて高解像度
C3は、全体的に滑らかであたたかみのあるクセのない聴きやすい音質に仕上がっています。
ハーマンターゲットとオーディオマニアの意見を基にチューニングされているらしく、ニュートラル寄りのサウンドシグネチャで、不満点がないといっても過言じゃあないレベルの高音質となっています。
カンタンに言えば、5,000円台なのにしっかり作り込まれたこだわりの詰まったバランスのとれたハイファイサウンドを楽しめるイヤホンということです。
定位感
TINHIFI C3の定位能力は優れています。
やや前面寄りでボーカルと楽器音の分離も明確で、ボーカルは近すぎず楽器音は離れすぎずといった印象。
また、ゲーム時でもC3は優れた定位感を発揮してくれました。
周囲360°きちんと聞き分けることができ、さらに上下まではっきりと認識することができるほどの仕上がりです。
音場も広めなため遠近感覚も耳だけでイメージすることができます。
C3はゲームに用いても能力を発揮するIEMと言えます。
おすすめのイヤーピースは、AZLA SednaEarfit XELASTEC
TINHIFI C3に最適だと感じたイヤーピースはAZLA SednaEarfit XELASTECです。
密着感にすぐれたビルドデザインにあわせてホールド力のたかいAZLA SednaEarfit XELASTECを組み合わせることで、移動中でもずり落ちることなくハイファイサウンドを楽しむことができました。
個人的には、C3は結構奥まで差し込めるのでイヤーピースは通常よりすこし小さめが快適でした。
AZLA SednaEarfit XELASTECの詳細は下記のレビュー記事からご覧ください。
Kiwi Ears「Cadenza」との比較
- 音の傾向はどちらもよく似ていて滑らかで聴きやすい
- 多重なレイヤーには若干C3のほうがつよい印象
- 低音の弾力や太さはC3のほうがつよい
- シェルのクオリティはCadenzaのほうが高品質
ココは迷うところ。どっちを買ってもコスパがよろしいからなぁ。
Kiwi Ears Cadenzaについて詳しくは以下のレビュー記事を参考にしてみてください。
QKZ HBB「Khan」との比較
- 高音とパーカッションの主張度合いはQKZ HBB Khanのほうが上
- 音場の広さと空気感はQKZ HBB Khanのほうが広く抜けがいい
- C3のほうが耳へのフィット感はいい
- 音のディティールはQKZ HBB Khanのほうがハッキリしている
まさかの全体的にQKZ HBB Khanのほうが音がいいという結果になってしまった…。
QKZ HBB Khanの詳細については以下のレビュー記事を参考にしてみてください。
TINHIFI「T4 Plus」との比較
- ボーカルのリアルさはT4 Plusが圧倒的
- 全音域の解像度はT4 Plusが圧倒的
- C3のほうが余韻がつよめ
- 装着感はC3のほうがフィット感がある
やっぱりC3の3倍高価なT4 Plusの音質は圧倒的にいいよね。
TINHIFI T4 Plusについて詳しくは以下のレビュー記事を参考にしてみてください。
- スマホ付属のイヤホンからステップアップしたいけど、ブランドにこだわりがないよというひと
- 見た目的にあまり主張の強くないイヤホンがほしいというひと
- 5,000円前後でドンシャリ感の強すぎない高音質を求めているひと
5,000円前後でクセのないイヤホンを探しているなら、まずTINHIFI C3を選んで後悔はしないと思います。
同価格帯でKiwi EarsのCadenzaも高品質でサウンドクオリティはC3とよく似ていますが、C3のほうが低音が太く力強いのでより臨場感のあるサウンドを楽しむことができます。
結局、どっちを選んでも満足できると思う。先にセールになったほうを買ったらいいよ!
ということで、今回はTINHIFIの「C3」について実機レビューしてきました。
- 無駄な着色が抑えられたニュートラルサウンドを味わえる
- 人間工学に基づいたすぐれた装着感を5,000円台で実現
- シンプルでかっこいいビルドデザイン
- ゲーム時でも優れた定位感を発揮してくれる
- ポータブルケースは付属していない
- 音のディティールがじゃっかん曇り気味
- 中音の主張がいまひとつ
途中、明瞭さで同価格帯の優れたイヤホンが登場してしまって番狂わせがありましたが、選択肢としてC3は入れておいて損はないでしょう。
良くも悪くも尖ってないバランス重視型ですが音質のよさは確実なので、ハズさない確率でキメるならC3は安パイともいえます。
シェルもカーボンデザインでシンプルにかっこよく、エルゴノミクス形状も魅力的な1本です。